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筆者撮影

Shyu

更新日:2018年6月14日

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ネパールのご飯はダルバートタルカリ

旅の楽しみのひとつは、お国自慢の料理を食べること… 。皆さん、飛行機の中でも、ガイドブックやスマホを見ながら、あれ食べたい、これ食べたいと興味津々ですよね。ネパール料理。マサラを旨く調合したスパイシーな料理の数々… 。ネパール料理ってどんなの?カレー?… 知っているけれど食べたことはない、といった方々に、今回は、おもなネパール料理を紹介したいと思います。

ネパール民族料理の定番、ネワール料理、タカリ料理

世界一高い山エベレストの国、ネパール。50以上の多種民族が混ざりあって暮らしています。

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筆者撮影

各民族によって、それぞれの暮らし方や習慣は異なり、着ている服装や顔立ち、振るまいなどから、各民族の特徴が見られます。例えば、食文化に関しては、ネワール民族のネワール料理や、タカリ族のタカリ料理などは、カトマンズやパタンに専門レストランがあって、人気を集めています。ご飯好きの人はタカリ料理。美味しいおつまみを食べながら一杯飲みたい人はネワール料理がオススメです。ちなみに筆者お気に入りのタカリ料理店は、パタンのクマリパティ通りにあるThasang Thakali kitchen。リピーターの通う店です。店の内装もタカリ風で雰囲気も兼ね備えた店です。メニューも豊富なので、いろいろな味が楽しめます。

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筆者撮影

他に、最近では、屋台型の店も流行っていて、ネワール料理が、立ち食いスタイルで気軽に食べることも出来ます。
屋台型ネワール料理店 (バートバテニスーパー)

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筆者撮影

Thasang Thakali kitchen のベジタリアン ダルバートタルカリ

なんたってダルバートタルカリ

ネパール庶民の毎日の献立は、ダルバートタルカリ。各家庭によって、マサラの種類や量は、料理人次第。おふくろの味、ダルバートタルカリです。ダルは豆のスープ、バートはライス、タルカリは野菜のマサラ炒めカレー、とアチャールという酸味と辛味のある漬物、このセットが定番です。

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筆者撮影

スーパーに陳列されたダル (ジャワラケル、セルウェイズスーパー)
ダルには、何種類かの豆があります。日本の味噌汁のように、食卓には、欠かせない一品です。日本でも、赤味噌にしたり、白味噌、甘い味噌、臼塩味噌にしたりして味噌汁の味を変えるように、ダルも豆の種類を変えながら毎日の献立を考えます。ダルメニューには、例えば、ムスールコダル、チャナコダル、ムングコダル、マスコダル、ラハールコダルなどの何種類ものダルがあります。ネパールの家庭の朝夕の台所からは、このダルを圧力鍋で調理中のシューっという音が聞こえてきます。ネパール米は、日本米のように粘り気はなく、さらっとした食感で、マサラの効いたタルカリとの相性はバツグンです。バスマティという米は、細長くパラパラとした米で、レストランでも良く使われています。

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筆者撮影

八百屋(バイシパティ)
タルカリにする野菜は、各町内にある八百屋や、畑から収穫した自家製の野菜で、タップリ作って、腹一杯食べるというのがネパール風、腹八分目とわかっていても、美味しすぎて、つい食べすぎちゃう… といった感じです。カレーだとおかわりして食べる人も多いと思いますが、そんな感じですね。最近では大型スーパー等でも野菜が買えますが、新鮮な野菜は、やっぱり、畑からが一番ですね。野菜の種類は豊富で、日本ではあまり見たことがない珍しい瓜類や、同じ野菜でも品種が違ったりします。すべての野菜は、タルカリのメニューとして美味しく料理され食卓へと並びます。

道路に座り込みの神様?(プルチョーク)

菜食主義の人以外は肉も食べます。鶏肉、豚肉、水牛肉、ヤギ肉。牛肉は宗教上食べません。

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筆者撮影

ヒンズー教の国、牛は神様ですから、ネパール人にとっては、牛は特別な存在なのです。ネパールの肉料理は、ニンニク生姜の効いた、マサラをたっぷり使った味付けで、アジアならではの、スパイシーな風味が格別です。肉料理のメニューでの定番、セクワは、炭火で焼いた水牛肉、串焼のような料理。チョエラは、水牛の肉をマサラで和えたスパイシーな料理です。アチャールは、日本の漬物のポジション。塩味と辛味と酸味のあるのが特徴です。

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筆者撮影

右手で食べます。

手で食べる習慣

食事の前は手を洗う。ネパールでは手がスプーンです。右手のひらと指先をじょうずに動かして食べます。ネパールの人たちは、手で食べないと食べた気がしない… と誰もが言います。皆さんも旅の途中、ダルバートタルカリを手で食べて見るのもいいかもしれませんね。

ヨーグルト、牛乳もご飯と一緒に

ご飯にヨーグルト、ご飯に牛乳をかけて食べるというのは、日本人からみると、エッちょっと…と思う人もいるでしょう。でも試してみるのもいいかもしれません。辛いタルカリに、ヨーグルトや牛乳をまぜて食べるのも、けっこうイケます。肉料理にヨーグルトを入れて作ったりもしますから、ネパールでは、こういうコンビネーションは珍しくもないですね。異国に行ったら、その国の食べ方や習慣を見ているだけではなく、少しでも体験出来れば、旅の楽しみも広がるでしょう。

最後に…

ネパールのレストランに行けば、豪華ダルバートタルカリを食べることができます。でも、もし、チャンスがあれば、ネパール人一般家庭のダルバートタルカリも食べてみるのもいいかもしれません。レストランとは違う、素朴で飽きの来ない、おふくろの味が楽しめるはずです。

筆者
Shyu

2007年ネパール移住。カトマンズ在住。物心ついた頃からアジア好き。
ネパール人の夫、一人息子とのんびりネパールライフ満喫中。
ローカルネタはおまかせ下さい。

※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

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