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まっぷるマガジン編集部

更新日:2020年4月13日

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タイ旅行出発前に知っておきたい基本情報あれこれ

バンコクは東南アジアを代表する大都市のひとつ。旅行中の生活で困ることは少ないが、現地で大切にされているマナーや習慣は知っておきたいもの。巻き込まれやすいトラブルなどを事前に確認しておけば、現地でも冷静に対応できるはず。

タイのお金、物価、バーツ為替、両替など

通貨 CURRENCY

タイの通貨はバーツ(Baht)で、普通はBと表示。また、補助通貨としてサタン(Satang)があり1バーツ=100サタン。流通しているバーツ紙幣は5種類、硬貨は6種類。紙幣は色は違うがデザインが似ており、暗いところでは間違いやすい。支払いの際には注意。

Thai baht money white background
by fotolia - © Samakr

両替 EXCHANGE

為替レート EXCHANGE RATE
1B=約3円 1万円で約3333B(2016年8月現在)
US$1=約35B 100Bで約US$2.9
US$1=約101円 1万円で約US$99
日本円の現金をバーツに両替する場合、日本国内では銀行の外貨ショップやトラベレックスで行える。しかしレートが悪いため、両替は現地で行うのがおすすめだ。

両替できるところ PLACES TO EXCHANGE
【銀行】
青、緑、紫、黄色などカラフルな看板が目印で、街のいたるところに支店があり、どこでも両替可能。街なかの支店は営業時間が短く土・日曜は閉まるのが難点だが、ショッピングセンター内にある支店は夜20~21時頃まで営業しており、土・日曜でも開いている。
【両替所】
街なかや商業施設内にあり、ほとんどが大手銀行による出張ブース。レートは銀行と変わらない。ショッピングセンター内の両替所は営業時間が長い。
【ホテル】
中級以上のホテルで可能。銀行に比べてレートが悪いが土・日曜や遅い時間も対応してくれるので、緊急時に利用しよう。
【ツアー会社】
ほとんどのツアー会社には両替サービスはない。ただし、緊急の際には両替してくれる会社も一部にはある。

クレジットカード CREDIT CARD
バンコクではVisaやMaster Card、AmericanExpressが一般的。JCBも最近使えるところが増えてきた。ホテルやレストラン、デパートで使用できるが、市場や大衆食堂、個人経営の店などでは現金のみの場合が多い。 また、各銀行の窓口や両替所、ATMでキャッシングに対応しており、手軽にバーツを手に入れることが可能だ。

by fotolia – © volff

キャッシング CASH WITHDRAWAL
【ATM/銀行から】
プラスPlus、シーラスCirrusなどATMネットワークを利用し、現地の空港や駅などのATMからクレジットカードでキャッシングできる(暗証番号が必要)。手数料はATMだと200Bほどだが、銀行窓口で行なえば無料。余分な現金を持ち歩く必要がなく、必要な分だけ引き出せる。利用枠、利用条件などは制限があるので出発前に確認しておくとよい。

by fotolia – © Meng

【提携金融機関の窓口】
必要事項を記入し、クレジットカードとパスポートを提示。売上票にクレジットカード裏面と同じサインをする(暗証番号が必要となる場合がある)。
【換算レート】
利用データを処理する際に利用したレートで換算。
【手数料】
クレジットカード会社からの借り入れになるため、翌月の返済までの期間の利息を支払うことになる。キャッシュサービスの利息は年率18.0%以内となっていて、支払日に近いほうが返済期間は短くなる。たとえば、利率18%で最短19日後の支払いであれば0.94%、最長56日後であれば2.77%の利息となる(締日と支払日によって日数は異なる)。ATMによっては手数料がかかるが、現金を両替するより、結果的に最も利用しやすい、お得な両替方法となっている。

時間 TIME

日本に比べると時間にルーズ。高級ホテルや高級レストランではきちんとしているが、約束の時間に遅れたり、料理の提供に時間がかかることもしばしば。注文した品物が期日に仕上がらなかったり、店の開店日が数週間遅れるのもよくあることなので注意したい。

時差 TIME DIFFERENCE

ー2時間
バンコクが正午のとき、日本は午後2時

ビジネスアワー BUSINESS HOURS

市場は朝5時頃、朝食を出す飲食店は6~8時、通常の店は10時頃には開店する。寺院や博物館は8~17時前後。レストランは21時がラストオーダーの店が多く、バーなどは深夜1〜2時頃には閉店する。

【一般的な営業時間】

銀行           8:30~15:30 土・日曜、祝日休
郵便局          8:30~16:30 日曜、祝日休
ショッピングセンター  10:00~22:00
レストラン       11:00~16:00,17:30~22:00
寺院           8:00~17:00
BTS           5:15~24:00
MRT          6:00~24:00

Bangkok city view from above, Thailand.
by fotolia - © mariana_designer

衛生 SANITATION

日本に比べ衛生面で劣ることが多い

水 DRINKING WATER

■水道水 WATER SUPPLY
バンコクの上水道はWHO(世界保健機関)の飲料水の基準をクリアしている。ただし、水道管や蛇口が汚れている場合もあるので、ミネラルウォーターを買って飲む人が多い。

■ミネラルウォーター MINERAL WATER
コンビニやスーパー、路上の屋台などで購入できる。500㎖入りペットボトルが7~10B程度。国際的なメーカーや国産まで売られている。

トイレ TOILETS

街なかではショッピングセンターやホテルのロビーにあるトイレへ。清潔で紙も備え付けてある場合が多い。寺院にもトイレがあるが、設備が古く紙がない場合も。中華街では気軽に入れるトイレが非常に少ないうえ、汚いので注意したい。BTSやMRTの駅構内にはトイレはない。清掃を行なうかわりに使用料(2〜5B程度)を徴収する有料トイレもある。

■トイレの使い方
拭いた紙は流さず、備え付のゴミ箱に捨てる。バンコクは下水管が細く、詰まることがある。便器脇にあるホースは手動のウォシュレットで、これでお尻を洗う。郊外などでは紙がなく、桶に溜めた水を手桶で汲んで流したり、後始末をするトイレも多い。

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習慣とマナー CUSTOM & MANNERS

公共の場はほぼ全面的に禁煙

注意したいこと RESTRICTIONS

タイは観光客に寛容な国だが、その一方で外国人でも守るべきマナーもある。とくに寺院や僧侶に対するマナーはおさえておこう。また、この10年ほどで喫煙と飲酒に関する規制が厳しくなったので、注意したい。

■飲酒 DRINKING
法律により寺院内、公園、バスなど公共の場での飲酒が禁止されている。店での販売時間は11~14時、17~24時の間のみ。仏教の祝日や選挙の前日・当日は法律により酒類の販売が禁止されている。クラブは20歳未満の入場が禁じられているので、入口でパスポートなど写真付IDの提示が必要となる。

■喫煙 SMOKING 
屋内はほぼ全面的に禁煙。屋外でも市場や公園など公共の場は禁煙で、ポイ捨てなど違反すると最高2000Bの罰金となる。ホテルやレストランでは、吸う前に喫煙席や喫煙所の有無を店員に確認してみよう。

■写真撮影 PHOTOGRAPH
記念撮影は問題なし。撮影が禁止されているところはたいていイラストと英語の注意書きがある。仏像や僧侶などは勝手に撮ると怒られることもある。撮るときはひと言たずねよう。

■ソンクラーン(タイ正月)に注意
毎年4月13~15日はソンクラーン(タイ正月)。いちばん暑いこの時期に水をかけ合って、新年の訪れを祝う。シーロム通りやカオサン通りでは激しく水をかけ合うので、もし行くなら万全の態勢で。祝い事なので、濡らされても怒ってはいけない。ホテルやショッピングセンター以外は休みになる店が多い。

マナー MANNERS

■あいさつ GREETING
覚えたいのはワーイ(合掌)。胸の前で手を合わせるあいさつで、相手への敬意や感謝を示す。日本でいうおじぎに近い。もし入退店時に店員からワーイされたら、にっこり笑ってワーイで返礼すると好印象だ。

■寺院参拝時のマナー TEMPLE VISIT
寺院では本堂に入る前に靴を脱ぐ。男性は半ズボン、女性はタンクトップやミニスカートなど露出の多い服装はNG。大きな声で喋ったり、記念撮影に夢中になったりして周りの人を邪魔しないよう、静かに拝観しよう。

■宗教/思想上のタブー TABOO 
女性は僧侶に触ってはいけない。もし触れると戒律を破ったことになり、修行で積んだ徳が無になってしまう。すれ違うときはとくに注意。子供の頭をなでるのもNG。タイでは頭は精霊の宿る大切な場所。反対に足の裏は不浄な場所。仏像や僧侶に向けてはいけない。

■思想/言動 THOUGHT, BEHAVIOR
タイでは国王を筆頭に王室が敬愛されており、街頭や店内には王族の写真が掲げられている。映画の上映前には国王讃歌が流れ、起立する決まりだ。王族に対する批判や侮辱は不敬罪に問われかねないので注意しよう。

チップ TIPPING

チップの習慣はないが、飲食店ではおつりの端数は受け取らない人が多い。マッサージ師の収入はチップ頼り。満足度に応じて50~100B程度を渡そう。不満なら不要。

通信 COMMUNICATION

携帯電話やスマートフォンで気軽に国際電話

電話 TELEPHONE

国際電話 INTERNATIONAL PHONECALL
国際電話の国番号66(タイ)・81(日本)

■日本への国際電話
ホテルの客室や携帯電話からかける場合、以下の方法がある。

【ダイヤル直通電話】
*一般の電話へ(例)東京03-1234-5678へかける
●-002-81-3-1234-5678
ホテルからかけるときは、ホテルの外線番号
国際電話識別番号
日本の国番号
市外局番の最初の0はとる

*携帯電話へ(例)日本090-1234-5678へかける
●-002-81-90-1234-5678
ホテルからかけるときは、ホテルの外線番号
国際電話識別番号
日本の国番号
識別番号の最初の0はとる

【海外対応携帯から直通電話】
*一般の電話へ(例)東京03-1234-5678へかける
+-81-3-1234-5678
プラスコード ※「+」は「0」や「*」キーの長押しまたは2度押しで表示できる(機種によって異なる)
日本の国番号
市外局番の最初の0はとる

【国際電話会社のサービスを利用する】
クレジットカードや専用カードを使って、日本あて国際ダイヤル通話が利用できる。

*KDDIスーパージャパンダイレクトアクセス番号(タイから)
●-001-800-811-0010
●-1-800-0081-99
ホテルからかけるときは、ホテルの外線番号

KDDIスーパーワールドカード、クレジットカードが利用できる。アクセス番号にかけ、音声ガイダンスに従いカード番号、暗証番号(クレジットカードの場合)、相手先の電話番号を押す。クレジットカードなら1分150〜200円程度。
KDDI www.001.kddi.com

■携帯電話からかける
たくさん使うなら、現地で携帯電話をレンタルして国際電話をかけるのがお得。プリペイド式のSIMカードを利用するのが一般的で、使いすぎも防げる。

■IP電話
Wi-Fiが利用できるホテルや店が増えている。接続可能な場所では、Wi-Fi内蔵の携帯電話やノートパソコンでインターネットに接続し、インターネット電話サービスのスカイプを利用するのがお得。

■スマートフォンのアプリを利用
Wi-Fiに接続して、LINEなどスマートフォンの無料通話アプリを利用することもできる。

■スマートフォンのデータ通信に注意
スマートフォンは電源を入れているだけで、メールのチェックなどでデータ通信を行なう機能がONになっている高額の通信料がかかってしまうことも。頻繫に使う予定なら海外用Wi-Fiルーターのレンタルなども検討しよう。

国内電話 DOMESTIC PHONECALL
ホテルから国内に電話をかける場合は、外線番号(多くの場合0または9)をプッシュし、「ツー」という発信音を確認してから相手先の電話番号をプッシュする。バンコク市内にかける場合でも市外局番の02から押す。

■現地で携帯電話を借りる、または購入する
旅行会社でレンタルするか、安い携帯電話を購入する(1500B~)。MBKや携帯電話ショップで購入可能。SIMカードに通話料金をチャージして使うプリペイド式が便利。

公衆電話 PUBLIC PHONE
携帯電話が普及したため、公衆電話は撤去されつつある。色によって決済方法や用途が異なり、都内通話のみ可能でコイン専用の赤、テレホンカードかクレジットカードで国際通話ができる黄色などがある。

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【テレホンカード】
CAT PhoneNetという国際IP電話カードが郵便局やビッグCなどのスーパーマーケットで入手可能。ただし認知度が低く店員が知らないことも。

インターネット╱Eメール INTERNET, E-MAIL

インターネット INTERNET
Wi-Fiでの接続が主流で、スタッフや店員にID/パスワードをもらってログインする。高級ホテルでは高額な使用料がかかる場合があるので、利用前に確認しよう。カフェやレストランでは無料の所が多い。扉に貼られた「Free Wi-Fi」や「Wi-Fi」のシールを探そう。充電用の電源も快く貸してくれる。

Eメール E-Mail
スマートフォンやノートパソコンがあれば、Wi-Fiサービスのある場所でチェックできる。ない場合はホテル内のビジネスセンターやインターネットカフェのパソコンが利用可能。

国際宅配便 COURIER

料金は高めだが、電話一本でホテルまで荷物を取りに来てくれ、保険が付いているので安心して利用できる。DHLやOCS、FedExなど大手のほか、ヤマト運輸や佐川急便など日系の運輸会社も利用可能だ。

FedEx 1782(バンコクホットライン) www.fedex.com/th
ヤマト運輸 02-369-3400 www.y-logi.com
佐川急便 02-501-1281 www.sagawa.co.th

郵便 POSTAL SERVICE

郵便を出す POSTAL BY MAIL
■郵便局
BTSの駅やショッピングセンターなどの商業施設には郵便サービスを扱う代理店がある。代理店は郵便局よりも遅い時間まで開いていて便利。タイの郵便事情は悪く、たまに未着になることもある。
Thailand Post www.thailandpost.com

■はがき・手紙 航空便で日本へ送るときは、はがきが12~15B、手紙が14〜20B(10gまで)。どちらも到着まで7~10日程度かかる。

【宛名の書き方】
SHOBUN Taro
Hotel ABC
10 Soi 1 Sukhumvit Rd.
自分の名前と滞在先

Ms. HANAKO SHOBUN
3-1 Kojimachi Chiyoda-ku, TOKYO
102-8238
JAPAN   AIR MAIL
国名は英語で表記
送り先の名前と住所

■小包/EMS 小包はEMSなら日本に送る場合、30kgまで郵送可能。航空便、船便、EMS(国際スピード郵便)などが指定できる。航空便や船便は到着に時間がかかり、急ぎの人には不向き。EMSは普通の航空小包よりは若干高くなるが、早ければ中一日ほどで日本に届く。また、伝票番号で郵送状況を確認できる。

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電気 ELECTRIC EQUIPMENT

電圧の違いに注意しよう

電圧 VOLTAGE

タイの電圧は220V、周波数50Hz。日本(電圧100V、周波数50/60Hz)とは異なるため、日本の電化製品を使うには変圧器が必要だ。ただし、デジタルカメラや携帯電話の充電器やノートパソコンなどは240Vまで対応しているものが多いので、事前に確認しておきたい。中級以上のホテルではフロントに頼めば変圧器を貸し出してくれる。

電源 ELECTRICAL OUTLET

プラグの形式は日本と同じAタイプが主流だが、丸ピン2本のCタイプ、平ピン3つ穴のBFタイプも併用されている。ほとんどのコンセントが両方とも使える仕様になっているため、変換プラグを持っていく必要はない。

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治安 SAFETY

バンコクの治安状況
殺人や強盗など凶悪犯罪に外国人が巻き込まれることはまれだが、スリやひったくり、詐欺などの被害に遭う頻度が高い。人の多い市場やショッピングセンターではスリに、人けの少ない通りではバイクのひったくりに注意しよう。詐欺は、同じような手口が昔から使われている。在タイ日本大使館の「タイでの安全のしおり」を読んで、事前にチェックしておきたい。また、安全対策として外務省のシステム「たびレジ」への登録もおすすめ。旅行日程や滞在先、連絡先を登録しておけば、渡航先の安全情報が確認できたり、緊急時にはメールや電話で情報提供が受けられる。利用は無料で、本人以外の家族でも登録可能。

・在タイ日本国大使館「タイでの安全のしおり」
www.th.emb-japan.go.jp/jp/consular/shiori2015.pdf

・外務省海外安全情報
www.anzen.mofa.go.jp

危険なエリアとスポット
都心部でとくに危険なエリアはないが、夜間や早朝の人けのない通りは注意が必要。逆に人通りの多い場所はガードマンも多く、安心できる。入り組んだ裏路地やスラム街などには軽々しく行かないこと。場所によっては麻薬常用者の溜まり場になっていることも。行くときは、現地に詳しい人やガイドと行動をともにしよう。ローカルな夜遊びスポットでは、酔った勢いでのケンカがしばしば発生する。巻き込まれないように注意したほうがよい。旅行者を狙ったスリや詐欺は、王宮周辺やカオサン通りなど旅行者の多いエリアはもちろん、BTSサイアム~トン・ロー駅の商業施設周辺ではとくに気をつけたい。

◆ 麻薬の所持・使用は重大な犯罪 ◆
麻薬に関する刑罰は日本よりも重い。組織的な犯罪も多く、麻薬を忍ばせた荷物を知らずに預かったことを密告されて捕まったり、それをネタに高額のお金を請求される事件も。麻薬には絶対手を出さず、不用意に荷物を預からないこと。

Poilce Station in Thailand
by fotolia - © h2ojs

緊急時の連絡先
・警察 Police 191
・ツーリストポリス Tourist Police 1155
・消防署 Fire 199
・救急車 Ambulance 191
・在タイ日本国大使館 Embassy of Japan in Thailand
02-207-8500
www.th.emb-japan.go.jp

トラブル事例と対策 Trouble Cases & Countermeasures

【空港で】
事例1.
入国時に免税範囲を超えるたばこを持っていたため、高額な罰金を科せられた。

対策1.
免税は1人紙巻200本。違反すると超過分の物品は没収され、罰金となる。一時的にでも持たないように。

事例2.
スワンナプーム国際空港の到着ロビーを出たら、タクシー・サービスを案内すると言って連れていかれた。タクシーに乗ったが、メーターを倒さず走り始め、高額の乗車料金を請求された。

対策2.
タクシー・カウンターは地上1階にある。知らない人についていってはいけない。カウンターで行き先を告げると行き先などが書かれたクレーム用紙を渡される。降車時に支払う金額は「メーター料金+高速代(使った場合)+手数料50B」。

【ホテルで】
事例3.
部屋を離れている間にセーフティボックスから貴重品が紛失していたり、スーツケースのロックナンバーが変わっていた。

対策3.
過去に紛失事例があるホテルの利用は避ける。貴重品をスーツケースに保管する場合は、外側からも鍵の付いたスーツケースベルトでロックをかけておく。

事例4.
自室のシャワーやバスタブを使用しようとしたが、お湯や水が出ない。または、使用中に急にお湯が出なくなってしまった。

対策4.
入室時にチェックして、問題がある場合は部屋を替えてもらう。中級ホテルでもお湯を立て続けに使うと出が悪くなることがある。

【ショッピングで】
事例5.
ショッピングセンターやデパートの入口で目の前の男性が物を落としたので拾ってあげた。気がついたら財布をすられていた。自分の後ろにいた男性がグルだったらしい。

対策5.
商業施設やウィークエンド・マーケットにはスリがいて、お金を持った外国人は標的にされやすい。エスカレーターで前後を挟まれたり、買物に熱中しているときを狙ってくる。財布は肌身離さず持つか、鞄の奥の盗みにくい場所に入れよう。

事例6.
市場などの人が多い場所で突然数人に取り囲まれ、刃物などでバッグを切られて貴重品を盗まれた。

対策6.
人が多い場所では、貴重品の入ったバッグは前に抱えるなどつねに自分の目の届く範囲に持つ。不審な人物がいたら日本語でもいいので声をあげること。

【街なかで】
事例7.
王宮周辺で声をかけてきたタイ人が「王宮は今日は休みだ」「ラッキーブッダがある」「政府のセールの最終日だ」などと親切に案内しながら、言葉巧みに宝石店やテーラーに誘い込み、安物を高額で売りつけてくる。

対策7.
昔から被害が絶えない手口。だますほうも年季が入り慣れている分、複数人で連携したりと演技がうまい。「現地の人と話してみたい」という旅人の心理を突いてくるので、信じやすい。詐欺は手口さえ知っていれば防げるので、「安全のしおり」をしっかりと読んでおこう。

事例8.
路上を歩いているときや、写真を撮ったり携帯電話を操作しているときに、2人乗りのバイクが近づいてきたかと思うと、カバンやカメラをひったくられてしまった。

対策8.
ひったくりはおもに人けの少ない路上で昼夜を問わず発生している。必要な分だけの貴重品を持ち歩くよう、荷物は最小限を心がける。バッグは斜めがけにして歩道側に持つか、体の前に抱える。2人乗りのバイクが近づいてきたら警戒しよう。トゥクトゥクに乗った直後や路上の屋台での食事中など、気のゆるんだ瞬間を狙ってくるケースが後を絶たない。

事例9.
自称シンガポール人女性から「貴重品をすべて盗まれた」と泣きつかれる。ネット経由で送金したいのでクレジットカード番号を教えてほしいと頼まれる。

対策9.
寸借詐欺。以前は「当座の生活費を貸して」だったが、最近では「ネットバンキング」や「保険金をもらうので手数料を貸して」など手口がこんできた。相手にしないのがいちばんだ。

【レストランで】
事例10.
注文していない料理が伝票に含まれていた。料金を計算しながら注文したのに高い金額を請求された、もしくは計算が合わない。値段のないメニューを注文した場合など、会計が予想を遥かに超えて高額だった。

対策10.
メニューに値段がない場合は注文前にたずねる。支払い時に必ず伝票をチェックし、注文内容と金額が正しいかを確認する。計算ミスの場合もあるので、おかしければ指摘して計算しなおしてもらう。レストランでは会計時にサービス料10%と税7%が加算されることが多いので注意したい。

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観光情報を観光地ごとに紹介する雑誌スタイルの旅行ガイドブック「まっぷるマガジン」。その取材スタッフや編集者が足で集めた「遊ぶ」「食べる」「買う」「見る」「泊る」のおすすめ情報をご紹介しています。

奥付:
この記事の出展元は「トラベルデイズ バンコク」です。掲載している情報は、2016年3〜8月にかけての取材・調査によるものです。掲載している情報、商品、料理、宿泊料金などに関しては、取材および調査時のもので、実際に旅行される際には変更されている場合があります。最新の情報は、現地の観光案内所などでご確認ください。

※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。