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まっぷるマガジン編集部

更新日:2020年4月13日

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シンガポール市内の交通事情、地下鉄、タクシー等

シンガポールの交通事情は極めて良好。厳しい交通規則や渋滞防止のための通行税などが求められるが、基本的に各交通機関の料金は安くて利用しやすい。

MRT (Mass Rapid Transit)

わかりやすく旅行者にも便利

1987年に開通したMRTは、電車走行がすべてコンピューター管理という最先端の交通システム。日本では地下鉄と訳されることが多いが、地下を走るのは市街地のみで、郊外は高架を走る。

●路線乗り換えも簡単

ノース・サウス・ラインNorth South Line(南北線)とイースト・ウエスト・ラインEast West Line(東西線)、ノース・イースト・ラインNorth East Line(北東線)、サークル・ラインCircle Line(環状線)、ダウンタウン・ラインDowntown Lineの5路線がある。シティ・ホール駅、ドービー・ゴート駅といった主要駅で乗り換えができる。ほかに郊外にLRTのポンゴル、センカン、ブキ・パンジャンの3路線がある。

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<MRTを利用するにあたって>

構内では、飲食、喫煙、ドリアンや可燃液体の持ち込みなどが禁じられている。違反すると飲食はS$500、喫煙はS$1000など高額の罰金が科せられる。日本とは違い気軽に水分を補給できないので要注意。

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MRTの乗り方

①きっぷをGTM(自動販売機)で購入

ツーリスト・パスやez-linkカードを持っていない場合は、まずGTMでスタンダードチケットを購入する(購入方法の詳細はページ下部を参照)。スタンダードチケットは、初回購入から30日間以内であれば、6回まで使用可能。初回購入時には、デポジット(保証金)S¢10が運賃に加えられる。デポジットは3回目の使用時に、乗車賃から割引される形で返金され、6回目の使用時には、もう一度S¢10が割引される。

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②改札を通る

改札はすべて自動で、矢印ランプがついているところから入ることになる。乗り越し精算があるときは購入したチケットのデポジットから差し引かれるが、それでも金額が不足している場合は、改札近くのブースで駅員に差額を支払うことになる。

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チケットはゆっくりかざしたほうが機械が認識しやすい

③ホームを確認して乗車する

複数の路線が乗り入れる駅では、行き先のプラットホームを確認するには各ラインごとに分類された色で見極める。電車が近づいてもアナウンスはないが、モニターに行き先と電車が到着するまでの待ち時間が表示されるのでわかりやすい。また乗車や降車の際、ドアの開閉は日本の地下鉄より速いので要注意だ。

【スタンダードチケットの使い方】 購入から30日間6回まで使用でき、初回のデポジット(保証金)S¢10は3回目に返金される。

はじめて購入する場合

英語以外で表示されている場合は“English”を選んでから操作する。初回は“Buy Standard Ticket”のほうから購入する。

 

2回目以降の場合

“Place card here”と書かれた場所にスタンダードチケットを置くと、自動で画面が切り替わるので、画面に表示された“Add trip”を選択。

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目的地を選択

“Station Name”(駅名)または“Map”(路線図)を選択し、降車駅を指定する。駅名を選んだ場合は、名前順に表示される。

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MTR路線図のタッチパネル画面から行き先をタッチ

料金を支払う

“Single Trip”(片道)、“Return Trip”(往復)のボタンを選ぶと運賃が画面に表示される。枚数を増やすボタンもある。

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S$10以下の支払いにはS$10札の使用が不可

タクシー (Taxi)

料金が安く、治安も問題ない

便利なのはもちろん、料金が日本の3分の1程度なので気軽に利用できる。ただし、雨天時や夕方はつかまりにくいので注意。

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タクシーの乗り方

①乗り場を見つけ乗車する

街なかではホテル前、タクシー・スタンドで乗車するのが基本。市外では道路沿いのどこでもつかまえることができるが、道路脇の黄色いジグザグ線があるところは駐車禁止区域なのでタクシーを停められない。ドアは手動で、後部座席でもシートベルト着用が義務づけられている。

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緑の表示は空車の目印

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タクシー乗り場の看板

②メーターを確認

料金はメーター制。基本料金は車種によって異なり、最初の1㎞がS$3〜5。10㎞以内は400mごと、10㎞以降は350mごとにS¢22〜33が加算される。ほかにもさまざまな追加料金が設定されていて、夜間は25〜50%、ピークアワー(平日6:00〜9:30)は25%割増。また、シティエリアで夜間(17:00〜24:00)に乗車するとS$3がかかる。追加料金は走行中にはメーターに表示されず、精算時に加算されることもあるのでレシートなどで確認しよう。

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下の小さい数字が追加料金

③料金を払い下車する

合計金額を確認したら支払いを。クレジットカードの場合は10%の手数料が加算される。

路線バス (Bus)

上級者向けだがなにかと便利

シンガポール中を網羅しているバスだが、土地勘のない観光客には利用しにくいのが難点。

 

●ルートマップを入手

バスを乗りこなしたい人は、MRTの駅にあるトランジット・チケット・オフィスや、市内書店にて路線図入りのルートマップを購入しよう。

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●スマートフォン向けのアプリ

最寄りのバス停や現在地を地図上に表示してくれ、次のバスが何分後に到着するかもわかる。「SBS Transit Iris」、「SG Buses」など。

●バスの種類

バス会社がいくつかあるが乗車料金は同一。ほとんどがエアコン付だが、冷房が付いていない車両だと安くなる。2階建てバスや2台連結しているものもある。

バスの乗り方

①バス停を見つけてバスを止める

バス路線は複雑に分かれているので、バス路線ボードを活用するのがコツ。ボードには主要な通り名とバスの番号が記されている。乗りたいバスが来たら、手を水平に挙げて乗車の意思表示を。

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バス停で利用できる路線番号をチェック

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車両前面に路線番号と目的地が表示されている

②乗車&料金を払う

前方から乗車したら運転手に行き先を告げ、言われた金額を料金ボックスに入れる。おつりは出ない。ez-linkカード使用の場合には専用センサーにタッチするだけだが、降車時にもセンサーにタッチしないと罰金となる。

【お得なパス&カード】 きっぷを買う手間が省けて便利なカードを利用しよう

ツーリスト・パス

MRTとLRT、一部のバスが乗り放題のツーリスト・パス。1日券S$20、2日券S$26、3日券S$30(デポジットS$10を含む)がある。購入から5日以内ならデポジットを含め払い戻し可能。チャンギ国際空港や、主要なMRT駅で購入できる。

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ez-linkカード

日本の鉄道系ICカードと同じようなもので、MRT、バスや一部タクシーなどで使用できる。自動改札機のセンサーにタッチすると料金が引き落とされる。料金は初回購入時はS$12(カード代S$5、運賃分S$7)で、残額は払い戻し希望時に返金される。MRTの駅で購入でき、運賃が割引になる特典もある。

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その他の交通機関 (Other Transportation)

観光に特化した楽しい乗り物

観光バス (Sightseeing Bus)

シンガポール航空が運営するSIAホップオンバスや、ダックツアーズが運営するオープン・トップのシティ・サイトシーイングなどがある。どちらも主要な観光エリアをまわっており、チケットは24時間乗り降り自由。

こんな観光バスがあります!

おもな観光エリアはコースに組まれているので移動手段としても使える。

 

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シティ・サイトシーイング (City Sightseeing)

1日乗車券をドライバー、またはサンテック・シティにあるダック&ヒッポのデスクで購入すれば、24時間自由に乗り降りできる。

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SIAホップオンバス (SIA Hop-on Bus)

シンガポール市内やシンガポール植物園まで運行。観光地の近くにバス停が設置されているので使いこなしたい。

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ダックツアーズ (Ducktours)

「ダック号」が中心部のおもな観光スポットを海上と陸上から約1時間でまわる。ツアーのため途中の乗り降りはできない。

トライショー (Trishaw)

自転車に座席を付けた観光用の乗り物。路地にも入れるので、独特の体験ができる。観光スポットの前などに待機している。料金の交渉が必要で、トラブル報告も。ツアー会社などを通すと安心。交渉する際は、ルートや料金が1人あたりかどうかなどをはっきりさせる。

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東南アジアではよく見られる乗り物。もとは日本の人力車だという

空港〜市内間のアクセス

宿泊先や旅行のグループによって、さまざまな使い分けができるので便利。

約20㎞離れた市街地との間は、各種交通機関が結んでいる。MRTのほか、市街地の主要ホテルに向かうエアポート・シャトルバスの利用がおすすめ。市街地から離れた場所に行くならタクシーが便利。

タクシー (Taxi)

旅行者にはいちばん利用しやすい。各ターミナルともTaxiというサインに従って進むと、1階到着ロビーの外にタクシー乗り場がある。乗り場の係員が指示する番号の停車位置の車に乗る。市内中心部へはイースト・コースト・パークウェイを通って所要約20〜30分。メーターの料金に追加料金として出発地料金や深夜料金などが加算され、目安は合計約S$20〜40程度。

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MRT (Mass Rapid Transit)

ターミナル2と3の間の地下にあるチャンギ・エアポート駅から乗車し、中心部に行く場合はタナ・メラ駅でイースト・ウエスト・ラインに乗り換える。所要は中心部まで約40分。料金はS$2.30〜。タナ・メラ駅の中心部方面への終電は23:31。

路線バス (Bus)

路線バス36番(パン・パシフィック、オーチャード・ロード、リージェント行き)が、6:00頃〜23:00頃まで運行している。荷物が少なく、バスに乗り慣れている人、時間がかかっても安く行きたいという人には最適。バスが停まるのはターミナル1/2/3の地下にあるバス停車場。所要約1時間、S$2.40〜。おつりは出ない。

エアポート・シャトル (Airport Shuttle)

4〜9人乗りのバンを利用した乗合タクシー。行き先が同じ方面の乗客を乗せ、中心部の指定ホテルで順番に降ろしてくれる。6:00〜9:00と17:00〜翌1:00は15分間隔、それ以外は30分間隔で運行。所要は約30〜40分、料金はS$9。到着ロビー内のグランド・トランスポート・デスクで事前にチケットを購入する。

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観光情報を観光地ごとに紹介する雑誌スタイルの旅行ガイドブック「まっぷるマガジン」。その取材スタッフや編集者が足で集めた「遊ぶ」「食べる」「買う」「見る」「泊る」のおすすめ情報をご紹介しています。

奥付:
この記事の出展元は「まっぷるシンガポール’18」です。掲載されている営業時間や表記などのデータは、2017年1月〜3月の調査・資料に基づくものです。諸事情により変更になる可能性がありますので、ご利用の際にはご確認ください。
その他:
●掲載の商品は取材時のもので、売り切れなどで取り扱っていない可能性があります。 ●料金、価格の単位は原則としてシンガポール・ドル(S$)で表示しています。2017年3月現在、S$1=約81円です。なお、一部はアメリカ・ドル(US$)で表示しています。

※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。