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まっぷるマガジン編集部

更新日:2020年4月13日

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ドイツ【ポツダム】世界遺産の古都を歩く

「北のヴェルサイユ」と讃えられた、プロイセン王国の宮殿が多く残る世界遺産の古都。さまざまな趣向が凝らされた多彩な宮殿は、今も訪れる人々を魅了してやまない。



宮殿は階段状のブドウ園の上に造られており、平屋建てで王の宮殿としてはこぢんまりとしたサイズ。庭園とともに世界遺産に登録されている。

街の歩き方

おもな見どころは、サンスーシ宮殿などがあるサンスーシ公園と、大理石宮殿などがある新公園に分かれている。いずれも駅からは少し離れており、前者へは駅から695系統のバス、後者へはタクシーを利用するのが便利だ。

アクセス
ベルリン中央駅からRE/RBでポツダム中央駅まで約25分(1時間に2~3本運行)。Ⓢバーンで約40分

ポツダム観光案内所

現地名:
Tourist-Information Potsdam
住所:
Brandenburger Straße 3
地図を見る »
TEL:
0331-275580
営業時間:
9:30~18:00(日曜は~16:00)、11~3月は10:00~18:00(土・日曜は9:30~14:00)
定休日:
11~3月の日曜、祝日 
Webサイト:
http://www.potsdamtourismus.de

フリードリヒ大王の趣向を反映した清楚で優美な宮殿 サンスーシ宮殿 Schloss Sanssouci

1745年にフリードリヒ2世が建設した夏の離宮。サンスーシとはフランス語で「憂いのない」という意味。政務を忘れて心からくつろげるようにという王の思いから名付けられた。ロココ様式の粋を極めた、豪華な装飾品が見事。

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Schloss Sanssouci, by bonus1up, CC BY

宮殿の横に建つ、庭園への門

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Sanssouci, by Luke McKernan, CC BY-SA

宮殿の外壁を飾る精巧なレリーフは必見だ

人物を知る

フリードリヒ2世 Friedrich II
【1712〜86年】

1740年に即位し、オーストリア継承戦争、七年戦争で勝利を収め、プロイセンをドイツ屈指の強国に発展させた王。内政や軍事で国王主導の近代化に努めた、啓蒙専制君主の代表格でもある。一方、学問や芸術にも造詣が深く、『七年戦争史』などの著書もある。1745年に完成したサンスーシ宮殿は、王みずからが設計に携わった。じゃがいもの栽培は彼の時代に広まったといわれる。

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サンスーシ宮殿

現地名:
Schloss Sanssouci
住所:
Park Sanssouci
地図を見る »
アクセス:
バスSchloss Sanssouciシュロス・サンスーシ下車すぐ
TEL:
0331-9694202
営業時間:
10:00~17:30(閉館は18:00)、11~3月は~16:30(閉館は17:00)
定休日:
月曜 
Webサイト:
http://www.spsg.de

ヨーロッパ人が想像する中国を表現した館 中国茶館 Chinesisches Teehaus

18世紀に流行した中国風のティーハウス。ロココ様式で、フリードリヒ2世みずからが設計したといわれ、青磁など中国の磁器が飾られている。

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ビューリングの指揮により1757年に完成。周囲には金の装飾が施され、華やかな印象

中国茶館

現地名:
Chinesisches Teehaus
住所:
Am Grünen Gitter
地図を見る »
アクセス:
バスOrangerieオランジェリー下車、徒歩8分
TEL:
0331-9694222
営業時間:
10:30~18:00
定休日:
悪天時、11~3月の平日 

威厳と勇壮さが漂う華やかな宮殿 新宮殿 Neues Palais

同時期に建てられたサンスーシ宮殿とは対照的な、広大かつ豪華な宮殿。フリードリヒ2世が国威を誇示するために造らせたもので、建物の横幅は200m以上、部屋数は200室を超える。6年の歳月を費やして1769年に完成した。

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Neues Palais, by Luke McKernan, CC BY-SA

天井や壁、柱など細部にまで施された繊細な装飾が目をひく「洞窟の間」

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後期バロック様式で重厚な印象を与える

新宮殿(ポツダム)

現地名:
Neues Palais
住所:
Park Sanssouci
地図を見る »
アクセス:
バスNeues Palaisノイエス・パレー下車、徒歩5分
TEL:
0331-9694200
営業時間:
10:00~17:30(閉館は18:00)、11~3月は~16:30(閉館は17:00)、ガイドツアー10:00~、12:00~、14:00~、16:00~(ドイツ語・英語)※11~3月はガイドツアーのみ
定休日:
火曜 

緑豊かな新公園にたたずむ美しい宮殿 大理石宮殿 Marmorpalais

ハイリガー湖に面した新公園にある宮殿。18世紀末にプロイセン王フリードリヒ・ヴィルヘルム2世の命によって建てられた。赤レンガと大理石によるファサードで、テラスは湖に面している。豪壮な内装もぜひ見学したい。

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1787年に建築家カール・フォン・ゴンタールの設計で建設された

大理石宮殿

現地名:
Marmorpalais
住所:
Im Neuer Garten 11
地図を見る »
アクセス:
ドイツ鉄道・SバーンPotsdam Hbf.ポツダム中央駅からタクシーで10分
TEL:
0331-9694550
営業時間:
10:00~17:30(閉館は18:00)、11~3月は~15:30(閉館は16:00)※見学はガイドツアーのみ
定休日:
月曜、11~3月の平日 
Webサイト:
http://www.spsg.de

テーマが異なる多彩な部屋が魅力 シャルロッテンホーフ宮殿 Schloss Charlottenhof

のちのプロイセン王フリードリヒ・ヴィルヘルム4世が皇太子時代に建てた夏の離宮。シンケルの設計で建設し、1828年に完成した。部屋ごとにテーマが設けられている。

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遊牧民家屋を真似た部屋などが興味深い

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Postdam - IMG_9760, by Ana Paula Hirama, CC BY-SA

王子の趣向を反映して建設された

シャルロッテンホーフ宮殿

現地名:
Schloss Charlottenhof
住所:
Geschwister-Scholl-Straße 34a
地図を見る »
アクセス:
トラム・バスSchloss Charlottenhofシュロス・シャルロッテンホーフ下車、徒歩5分
TEL:
0331-9694228
営業時間:
10:00~18:00
定休日:
月曜、11~4月 

米英ソのポツダム会談の舞台として知られる ツェツィーリエンホーフ宮殿 Schloss Cecilienhof

1917年に完成し、ホーエンツォレルン家最後の王子、ヴィルヘルムの家族が住んでいた宮殿。第二次世界大戦の戦後処理について話し合われたポツダム会談の場としても知られている。会談が行なわれた部屋は当時のまま残されており見学可能。

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宮殿の一部は現在ホテルとして使用されている

Potsdam :  Cecilienhof  ©  Jochen Keute,  Frankfurt am Main

宮殿前の庭園は、夏には美しい花が咲き乱れる

世界史の舞台となった街

アメリカ、イギリス、ソ連が戦後処理を検討した会談

ポツダム会談はドイツが連合国に降伏したあとの1945年7月17日〜8月2日に行なわれた。米大統領トルーマン、ソ連共産党書記長スターリン、英首相チャーチル(会談中に総選挙で敗北しアトリーに交代)らの会談の結果、戦後のドイツの国境線や、ドイツおよびベルリン市の分割統治の方針が定められたほか、日本軍に無条件降伏を勧告するポツダム宣言が発表された。日本は当初宣言を黙殺したが、原爆投下やソ連の参戦を受けて、8月14日に宣言を受諾。

ツェツィーリエンホーフ宮殿

現地名:
Schloss Cecilienhof
住所:
Im Neuer Garten 11
地図を見る »
アクセス:
バスSchloss Cecilienhofシュロス・ツェツィーリエンホーフ下車すぐ
TEL:
0331-9694244
営業時間:
10:00~18:00(11~3月は~17:00)
定休日:
月曜 
Webサイト:
http://www.spsg.de
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奥付:
この記事の出展元は「まっぷるドイツ ロマンティック街道」です。掲載されている電話番号、営業時間、料金などのデータは2017年6月〜8月現在のものです。いずれも諸事情により変更されることがありますので、ご利用の際には事前にご確認ください。また、掲載の商品は取材時のもので、現在取り扱っていない可能性があります。

※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。