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まっぷるマガジン編集部

更新日:2020年4月13日

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フランスの世界遺産【モン・サン・ミシェル】海に浮かぶ奇跡の島

ノルマンディの海岸線から1㎞ほど沖、天へ伸びる尖塔を中心に、要塞化された建物群がそびえ立つ。中世から多くの人々を迎え入れてきた巡礼島は、かつて、満潮になると島全体が海に囲まれた。潮の満ち引きとともに表情を変える美しい姿が、新しい橋の完成により復活。見る者を崇高で神聖な世界へといざなう。

世界遺産

登録名:モン・サン・ミッシェルとその湾 (Mont-Saint-Michel and its Bay)

分類 : 文化遺産 / 登録年 : 1979年

「海に浮かぶ島」がついに復活。百年以上前の本来の姿に!

島と大陸を結ぶ、新たな橋が完成!

島へは、2014年に新たに完成した橋を通って渡る。個人の車やバスは陸地側の駐車場にいったん停車(駐車有料)し、徒歩やシャトルバスで島へ向かおう。

どうして新しい橋に?

19世紀に堤防道路が造られ、陸地から島へ安全に渡れるようになった。しかし潮の流れがせき止められ湾に砂が堆積し、島が海に囲まれる姿を見られることは稀に。そこで以前の美しい景観を蘇らせるため、湾の自然環境を損なわない新しい橋が考案された。

ル・パッサー (Le Passeur)

所要時間 約12分 無料

大型のシャトルバス。ハイシーズンは3〜4分ごとに運行。

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ラ・マランゴット (Le Maringote)

所要時間 約45分 €5.30(4歳未満無料)

趣のある馬車式シャトルバス。

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徒歩 (à pied)

所要時間 約50分 

橋の両側は歩道になっており、景色を楽しみながら歩ける。

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パリからのアクセス

電車とバスで約4時間

パリのMontparnasse モンパルナス駅からTGVでRennes レンヌ駅まで約2時間。

レンヌ駅北口からモン・サン・ミッシェル行き直通バス Keolis Emeraude(www.keolis-emeraude.comで時刻表を要確認)で約1時間20分。ほか、最寄りのPontorson ポントルソン駅からは列車の時間に合わせて島行きのシャトルバスが運行。パリからPontorson ポントルソン駅へはTGVやローカル線を乗り継がなければならない。

オプショナルツアー

マイバス (Mybus)

01-42-44-14-30

日帰りコース€142(昼食付)

www.mybus-europe.jp

パリシティヴィジョン (ParisCityVision)

01-44-55-61-00

日帰りコース€170(昼食付)

www.pariscityvision.com

日帰りプラン

パリからは長距離移動になるので、朝出発して昼到着、ランチと4〜5時間の散策後に帰る旅程。小さな島なのでひととおりまわれるが、ライトアップを楽しみたい人には宿泊がおすすめだ。また、途中にある「フランスの最も美しい村」ブーヴロン・アン・オージュも併せて訪れるツアーも催行されている。

聖なる島の歴史

修道院がそびえる島

モン・サン・ミッシェルは、サン・マロ湾に浮かぶ小島。頂上にそびえる修道院を中心に、教会や塔が建つ。1979年、「モン・サン・ミッシェルとその湾」として世界遺産に登録されている。

大天使ミカエルの伝説

サン・ミッシェルとは、「聖ミカエル」のフランス語読み。聖ミカエルは、キリスト教において最も偉大な天使のひとりで、英仏戦争の英雄ジャンヌ・ダルクを導いたとされる。モン・サン・ミッシェルの歴史は、その大天使ミカエルが、ノルマンディの街アヴランシュに住むオベール司教の夢に現れて、「かの岩山に聖堂を建てよ」と告げたことに始まるという。建設が始められたのは708年のこと。ちなみにオベール司教は最初そのお告げを信じなかったため、それに腹を立てたミカエルは、3度目の降臨の際に司教の頭に指を差し込んだという逸話がある。

戦乱と革命のなかで

11~13世紀に行なわれた改築、増築により現在の姿となったモン・サン・ミッシェルの修道院。しかし14世紀の百年戦争により修道院は閉鎖され、要塞として使用された。18世紀のフランス革命後は監獄として恐れられる存在に。20世紀に入ってやっと、聖なる修道院として復活した。

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奥付:
この記事の出展元は「まっぷるフランス」です。掲載されている電話番号、営業時間、料金などのデータは2015年12月〜2016年1月の取材・調査によるものです。いずれも諸事情により変更されることがありますので、ご利用の際には事前にご確認ください。

※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。