更新日：2020年4月13日
ミュンヘン２大宮殿【レジデンツ】【ニンフェンブルク城】を巡る
バイエルンを支配したヴィッテルスバッハ家は芸術に造詣が深く、趣向を凝らした装飾や絵画があふれる城を多く建設した。
レジデンツ Residenz
王家の優雅な暮らしがうかがえる華やかな宮殿
1806〜1918年にかけて、バイエルン王のヴィッテルスバッハ家が住んでいた宮殿。建物は14～19世紀にかけて造られたもので、王宮、旧王宮、大広間の3つの館からなる。音楽や芸術を好んだ王家の、130室に及ぶ部屋には、豪華な調度品や宝飾品があふれている。内部は博物館や宝物館、劇場として公開されており、見学に2時間はみておきたい。
バイエルン王家って？
12〜20世紀、バイエルン地方はヴィッテルスバッハ家が支配していた。1806年に王国が誕生するとミュンヘンが首都となる。歴代の国王は芸術を奨励したので、美しい建築物や美術館が多い芸術の街となった。
1階
ブルンネン宮殿 Brunnenhof
八角形の中庭を持つ華やかな建築。中庭に噴水（ドイツ語でブルンネン）があることからこの名がついた。
アンティカリウム Antiquarium
ルネサンス様式の丸天井に描かれた世界最大のフレスコ画。その下には古代ローマの彫像が並んでいる。
グロット宮殿 Grottenhof
インドや東南アジアの神々をほうふつとさせる像などが、びっしりと埋め込まれた貝殻で装飾されたアジア風の雰囲気漂う異色の宮殿。
München - Residenz, by corno.fulgur75, CC BY
祖先画ギャラリー Ahnengalerie
ヴィッテルスバッハ家の歴代当主121人の肖像画が壁一面にずらりと並んだギャラリー。金色の豪華な装飾が施された立派な肖像画が並ぶ様子は圧倒的。
Ancestral Gallery, by GOC53, CC BY
マックス・ヨーゼフ広場 Max-Joseph-Platz
マクシミリアン1世の像が立つ宮殿前の広場。バイエルン王国のシンボルとして、マックス・ヨーゼフ1世の愛称でミュンヘン市民に親しまれている。
2階
音楽室 Musikzimmer
初代バイエルン国王のマクシミリアン1世による部屋。ハープや1810年前後のグランドピアノが置かれている。
選帝候の寝室 Kurfürstenzimmern
ブルンネン宮殿内の部屋。シルク地に施された壁の刺繍はコブレンツの選帝候宮殿のために発案されていたもの。
緑のギャラリー Grüne Galerieg
1731〜33年の間に建てられた絵画ギャラリー。部屋の名前はダマスク織の壁の色にちなんでいる。
宝物館 Schatzkammer
ヴィッテルスバッハ家が残した華やかな宝物の数々を展示。首飾りや王冠など、目にもまぶしいお宝ぞろいだ。
バイエルン州立歌劇場 Bayerische Staatsoper
芸術を愛したマクシミリアン1世が1811～18年にかけて建てたオペラ劇場。毎年7月にミュンヘン・オペラ音楽祭が開催される。
ここに注目!! 幸せを呼ぶ銅像ライオン像 Löwen
レジデンツの入口に立つ楯を持つライオン像。地元ではこの楯に触ると幸せになるといわれ、道行く人たちがよくなでている。
レジデンツ（ミュンヘン）
- 現地名：
- Residenz
- 住所：
- Residenzstraße 1
地図を見る » - アクセス：
- UバーンOdeonsplatzオデオンスプラッツ駅から徒歩3分
- TEL：
- 089-290671
- 営業時間：
- 9：00～17：00（閉館は18：00）、10月下旬～3月は10：00～16：00（閉館は17：00）※季節により異なる
- 定休日：
- 無休
ニンフェンブルク城 Schloss Nymphenburg
17世紀の面影を残す優美な国王の夏の離宮
バイエルン国王の夏の離宮で、「妖精の城」という名を持つバロック様式の城。第一次・第二次世界大戦の戦火を免れたため保存状態も良い。宮殿本館の「石の間」のフレスコ画、南翼にある美人画ギャラリーなどが、訪れる人を圧倒する。ほか、馬車博物館やロココ式小宮殿、庭園などがあり見ごたえ十分。
庭園
by fotolia - ©dirkschiff
よく整地された庭園
マグダレーネンクラウス Magdalenenklause
廃墟に見立てて造られた僧院風の小宮殿。岩と貝殻で造られたチャペルがある。
パゴーデンブルク Pagodenburg
湖畔に建つ2階建てのとても小さな建物。1階はタイル張り、2階は中国風に装飾されている。
2004-06 München 036, by Allie_Caulfield, CC BY
バーデンブルク Badenburg
森の中に建つバロック調の小宮殿。タイル張りでプールのように広い室内浴場がある。
Schloss Nymphenburg, Bavaria, by Rictor Norton & David Allen, CC BY
アマリエンブルク Amalienburg
庭園内に造られた狩猟のための小宮殿。ロココ調の建築で、中央に円形の鏡の間がありきらびやか。
Schloss Amalienburg, by Polybert49, CC BY-SA
宮殿
美人画ギャラリー Salon／Schönheitengalerie König Ludwig I.
ルートヴィヒ1世がヨーゼフ・シュティーラーに描かせた36人の美女たちの肖像画が飾られている。
石の間（大ホール） Steinerner Saal
本宮殿内の大理石でできた大広間シュタイネルナー・ザール。天井には「女神フローラに敬意を表すニンフ」のフレスコ画が描かれている。
Schloss Nymphenburg - inside, by GOC53, CC BY
寝室 Schlafzimmer
緑のベルベット生地に銀糸の刺繍を施した天蓋が繊細で美しい。天使が飛び交う天井画も見ておきたい。
王妃の寝室 Schlafzimmer der Königin
緑に金の花紋様を基調とした部屋。ノイシュヴァンシュタイン城を造ったルートヴィヒ2世が1845年に、生を受けた部屋でもある。
Schloss Nymphenburg - inside, by GOC53, CC BY
馬車博物館 Marstallmuseum
もとは厩舎だった建物を利用した博物館。ルートヴィヒ2世が愛用した絢爛豪華な馬車やそりが展示されている。
ニンフェンブルク城
- 現地名：
- Schloss Nymphenburg
- 住所：
- Schloss Nymphenburg 1
地図を見る » - アクセス：
- トラム17番Schloss Nymphenburgシュロス・ニンフェンブルク下車、徒歩5分
- TEL：
- 089-179080
- 営業時間：
- 9：00～18：00（10月16日～3月は10：00～16：00）※施設により開館時間は異なる
- 定休日：
- 無休
- Webサイト：
- http://www.schloss-nymphenburg.de
さらに足を延ばしてヴィッテルスバッハ家ゆかりの城を訪ねる
シュライスハイム城 Schloss Schleissheim
豪華なバロック装飾が見学できる
ダッハウ湿原の東に17〜18世紀にかけて造られた庭園と3つの城が現存する。旧城はルネサンスの貴族の館、新城はヴェルサイユ宮殿を模しており、ルストハイム城はバロック様式の内部空間の装飾も豪華だ。
シュライスハイム城
- 現地名：
- Schloss Schleissheim
- 住所：
- Max-Emanuel-Platz 1, Oberschleissheim
地図を見る » - アクセス：
- SバーンOberschleissheimオーバーシュライスハイム駅から徒歩15分
- TEL：
- 089-3158720
- 営業時間：
- 9：00～18：00、10～3月10：00～16：00
- 定休日：
- 月曜
ダッハウ城 Schloss Dachau
田園風景に映える美しい庭園
ヴィッテルスバッハ家の夏の宮殿。1806年に4分の3が取り壊され、大広間のある翼部だけが残っている。ルネサンス様式の木の格子天井は、南ドイツでも重要な建築物。
ダッハウ城
- 現地名：
- Schloss Dachau
- 住所：
- Schlossstraße 2, Dachau
地図を見る » - アクセス：
- SバーンDachauダッハウ駅からバス719番Rathausラートハウス下車、徒歩5分
- TEL：
- 08131-2799278
- 営業時間：
- 10：00～18：00（10～3月は～16：00）
- 定休日：
- 月曜
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- 奥付：
- この記事の出展元は「まっぷるドイツ ロマンティック街道」です。掲載されている電話番号、営業時間、料金などのデータは2017年6月〜8月現在のものです。いずれも諸事情により変更されることがありますので、ご利用の際には事前にご確認ください。また、掲載の商品は取材時のもので、現在取り扱っていない可能性があります。
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