2017年11月26日

ウィーン

芸術の都【ウィーン・プラハ・ブダペスト】美術・建築・音楽スポット!

by Fish & Tips

670125

中欧の芸術をもっと身近に感じるため、基本的な用語と重要人物をおさえておこう。芸術家たちが追い求めた本物の美が見えてくる。

名画や名建築が次々と誕生した美術&建築

世紀末に生まれたさまざまな芸術様式やチェコ独自のキュビズム建築などがある。

ウィーン分離派

世紀末ウィーンの新しい芸術家集団

ウィーンで展示会場を持っていたクンストラーハウスという芸術家団体に、クリムトらが反発して脱退。より自由な芸術創造を求めて分離派を結成した。絵画、彫刻、工芸、建築などの分野で、従来の枠にとらわれない芸術活動を行なった。

【代表的な人物&スポット】
グスタフ・クリムト
ウィーン分離派を結成。代表作『接吻』『ダナエ』などで独自世界を表現した。
ベルヴェデーレ宮殿上宮

エゴン・シーレ
自由で直接的な裸体表現が不道徳とされて投獄を経験。28歳で早逝する。
レオポルト美術館

アドルフ・ロース
チェコ出身の建築家。装飾は罪であると批判し、機能性を追求した建築で知られる。
ロースハウス

オットー・ヴァーグナー
初期は装飾的な建物を設計したが、後期は機能性と美を融合した建築を残した。
カールスプラッツ駅舎

673856

ウィーン分離派の専用展示場である分離派会館

673852

その無装飾性から議論を呼んだロースハウス

50172925_bf9b841ce1_o
Il bacio, by bleucerise, CC BY-ND

クリムトの『接吻』。画家の全盛期、ひとつの頂点を極めた作品ともいわれる(19・20世紀絵画館所蔵)

アール・ヌーヴォー

フランスで生まれた耽美的な装飾芸術

19世紀末から20世紀初頭にフランスを中心に流行した芸術様式。ドイツ語圏ではユーゲントシュティールという。「新しい芸術」を意味し、植物などの有機的なモチーフと軽やかな曲線が特徴。建築や絵画、工芸品、グラフィックなど多分野で表現された。

【代表的な人物&スポット】
アルフォンス・マリア・ミュシャ
フランスやチェコで活躍した画家。多くのポスター作品で名声を得た。
ミュシャ(ムハ)美術館

A.バルシャーネク&O.ポリーフカ
プラハに多くのアール・ヌーヴォー建築を残した名建築家。市民会館は2人の共同制作。
市民会館

674437

プラハにはアール・ヌーヴォー建築の現役カフェが多く見られる

10297151766_d06bcc9141_z
Princess Hyacinth, by MCAD Library, CC BY

ミュシャの『ヒヤシンス姫』は同名のオペラ・パントマイムの宣伝用ポスターとして制作

マジャル様式

鮮やかなタイルが目をひく

19世紀末、ハンガリーでは土着民族マジャル人の文化を再評価する機運が高まり、建築でも伝統装飾を用いたマジャル様式が誕生した。外壁や屋根には、南ハンガリーの陶器工房ジョルナイ社の鮮やかなタイルを用い、繊細な曲線の装飾を多用するのが特徴だ。マジャル人のルーツである、アジアを思わせる色やデザインも随所に見られる。

【代表的な人物&スポット】
レヒネル・エデン
ハンガリーにおけるアール・ヌーヴォー建築の中心的人物。マジャル様式を確立し、数多くの公共建築を設計した。
旧郵便貯金銀行

670125

カラフルなジョルナイ・タイルを使用した屋根が特徴的な旧郵便貯金銀行

キュビズム建築

チェコで独自の発展を遂げた

ピカソやブラックによって、絵画の世界で興ったキュビズム芸術だが、チェコでは、建築の分野にもキュビズムのスタイルを取り入れた。分割された壁面や幾何学模様の装飾、斜辺、斜面による構成などを特徴とする。

【代表的な人物&スポット】
ヨゼフ・ホホル
ウィーンでオットー・ヴァーグナーに師事したのち、プラハでキュビズム建築を実現した。
ベドジフ・コヴァジョヴィチ邸

670135

プラハのヴィシェフラド地区に建つホホルによる建築、ラシーン河岸通り3世帯住宅(1912〜13年)

よく出るキーワード  世紀末芸術とは?

特定の流派を指すわけではなく、19世紀末〜20世紀初頭のヨーロッパで興った、旧来と異なる新しい芸術を求める動向を表す。幻想的・退廃的な美しさが好まれる傾向にあり、アール・ヌーヴォー(ユーゲントシュティール)はその代表的な様式。ウィーン分離派もアール・ヌーヴォーの流れのなかで結成された。

674537

シーレ作『ほおずきの実のある自画像』

674530

装飾が美しいカールスプラッツ駅舎はヴァーグナー設計

クラシックの巨匠たちが活躍 音楽

世界的な作曲家が数多く誕生した中欧。関連する音楽用語についても知っておきたい。

ウィーン古典派

ウィーンで花開いた芸術音楽

古典派音楽は、音楽史的にはバロックからロマン派音楽の間に挟まれた、18世紀半ばから19世紀初頭に隆盛をみた芸術音楽。ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンなどを中心に、とくにウィーン古典派と呼ばれる。

【代表的な人物】
フランツ・ヨーゼフ・ハイドン
104曲もの交響曲を作曲し「交響曲の父」と呼ばれる。

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
幼い頃から非凡な才能を発揮し、700曲余りの作品を残した。

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
音楽一家に生まれ、難聴に苦しみながらも多くの名曲を残した。

 

Fotolia_176704796_Subscription_Monthly_M
by fotolia - ©caifas

モーツァルトは、ウィーン古典派を代表する作曲家のひとり

交響曲

華麗に響くオーケストラ音楽

ハイドンなど古典派の作曲家によって完成をみた音楽様式。おもに管弦楽によって演奏され、4つの楽章からなり、そのうち少なくとも1つの楽章がソナタ形式であるのが基本。

 

Fotolia_176004983_Subscription_Monthly_M
by fotolia - ©caifas

9つの交響曲を残したベートーヴェン

ウィンナー・ワルツ

舞踏会を華やかに盛り上げる音楽

チロルの農民のヴェッラーという踊りが発祥で、ヨハン・シュトラウス2世が、その様式を完成させたとされる。有名なウィーンのニュー・イヤー・コンサートでも、ワルツの名曲がよく演奏される。

【代表的な人物】
ヨハン・シュトラウス2世
ウィーンの第2の国歌ともいわれる『美しく青きドナウ』を作曲した。

Fotolia_121870684_Subscription_Monthly_M
by fotolia - ©Alexey Fedorenko

ワルツの名曲を数多く作曲したヨハン・シュトラウス2世は「ワルツ王」とも呼ばれる

民族音楽

民族の誇りを取り戻そうとした

ハプスブルク家の支配下にあったチェコやハンガリーでは、民族独自の音楽の創作、収集によって民族の誇りを取り戻そうとする活動があった。チェコではスメタナ、ハンガリーでは、コダーイ、バルトークが知られている

【代表的な人物】
ベドルジハ・スメタナ
チェコ国民楽派の創始者。交響詩『わが祖国』を作曲した。

べーラ・ヴィクトル・ヤーノシュ・バルトーク
作曲家であると同時に、民族音楽の研究家としても活躍。

ゾルタン・コダーイ
ハンガリー民謡の収集や教育を行なった研究者であり作曲家。

14405167856_e6b2afd4cb_z
Bartok's house, Csalan utca (5/14 jn58), by Ted and Jen, CC BY

民謡の収集や研究に尽力したバルトーク

オペラ&オペレッタ

歌、演劇、オーケストラ演奏が楽しめる総合芸術。

コンサート

世界最高レベルの生演奏を有名ホールで堪能。

まっぷるウィーン プラハ・ブダペスト(16年)

  • 発売日:2016年08月09日

筆者 : Fish & Tips

Fish and Tipsでは、海外旅行のコツやノウハウ、海外で話題のスポット、人気のホテル等、おすすめの海外旅行情報を配信しています。