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まっぷるマガジン編集部

更新日:2020年4月13日

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オーストラリア出入国ガイド&各空港からのアクセス

快調な旅のスタートを切るためには、日本での事前の準備が鍵となる。パスポートや観光ETAのように入国に不可欠なものから、旅程のプランニング、通貨両替や空港からの交通手段など、あらかじめシミュレーションしておけば安心なうえ、時間短縮にもつながる。

フライト・スケジュール FLIGHT SCHEDULE

東京・大阪からオーストラリアへの所要時間 約7時間〜10時間

東京からはケアンズ、ゴールド・コースト、シドニー、ブリスベンへ直行便が出ている。日本から最も近いケアンズへは7時間30分ほど。
大阪からはケアンズへジェットスター航空の直行便が出ており、シドニーやメルボルンへはケアンズ経由で運航がある。オーストラリアへの直行便は日本時間の夜に出発し、早朝のオーストラリアに到着する便が多い。到着に備えたっぷり睡眠をとっておきたい。

直行便がある航空会社の連絡先
・日本航空(JL) 0570-025-031 www.jal.co.jp
・カンタス航空(QF) 03-6833-0700 www.qantas.com.au
・ジェットスター航空(JQ) 0570-550-538 www.jetstar.com

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QF7 on Final to 18R, by CaptBrando, CC BY

カンタス航空はオーストラリアのフラッグ・キャリア。国際線だけではなく、国内の各都市をつなぐ大手の航空会社だ

日本出国 DEPARTURE FROM JAPAN

①預ける荷物のセキュリティチェック
チェックインの前に預ける荷物のセキュリティチェックを受ける(一部空港)。機内で使うものは、検査前に出しておく。

②チェックイン
航空会社のカウンターへ。パスポート、航空券または航空券引換書を提示し、機内に預ける荷物を出す。航空機の搭乗券、預けた荷物のクレーム・タグを受け取る。Eチケットの場合、旅程確認書(お客様控え)とパスポートをカウンターに提示してチェックイン、または自動チェックイン機を利用して、搭乗券を受け取る。

③セキュリティチェック
手荷物はチェックを受ける。ベルトコンベアの上に載せX線の機械に通し、ボディチェックのゲートをくぐる。

④税関申告
高額の外国製品を持ち出す場合は、税関窓口で外国製品の持ち出し届出書を提出、承認を得る必要がある。申告する品物は同時に提示するので、手荷物の中へ。承認印が押された届出書は日本入国時に提示する必要がある。

⑤出国審査/搭乗
パスポートと搭乗券を出国審査の審査官に提示。搭乗券にあるゲート番号を確認し、搭乗ゲートへ向かう。

機内に持ち込めないもの

液体物
液体物(ジェル、クリーム、ペースト、エアゾールなども含む)は100mℓ以下の容器に入れ、総容量1ℓ以下のジッパー付のプラスチック製の袋に入れなければならない。1ℓを超える場合はスーツケースなどに入れる。漬物、缶詰、歯磨き粉なども対象になるので注意。免税店で購入した化粧品、酒類などの液体物は容量にかかわらず持ち込み可能だが、乗り継ぎ空港で没収されることもある。

刃物
包丁、カッターなど刃物は、どんな形状でも持ち込み禁止。スーツケースなどに入れ、機内に預けなければならない。

ライター
1人1個に限り持ち込み可能。内燃式のトーチライターなどは禁止。預ける荷物に入れるのは不可。

オーストラリア入国 ENTRY INTO AUSTRALIA

①入国審査
飛行機を降りたら、「Passport Control」の案内板に従って入国審査カウンターに並ぶ。必要な書類はパスポートと入国カード(兼検疫・税関申告書)。

②預けた荷物の受け取り
搭乗便名が書いてあるターンテーブルで、機内に預けた荷物を受け取る。破損や紛失の場合は荷物紛失カウンターにバゲージクレーム・タグを提示して、申し出る。

③税関/検疫
税関へ進み、係官に入国審査で返された入国カードを提出。指示があれば指定レーンに並び、荷物検査を受ける。

オーストラリアの入国カード(兼検疫・税関申告書)記入の仕方

姓名、パスポート番号、オーストラリアでの滞在予定先、連絡先、搭乗国、職業、国籍、生年月日などの諸情報を記入する。

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オーストラリア入国時の免税の範囲

酒類
2.25ℓ(ワイン、ビールを含む)

たばこ
紙巻たばこ50本、または50g相当のたばこ製品

贈答品
A$900以内(18歳未満はA$450以内)

入国時に申告が必要なもの

オーストラリアは検疫が非常に厳しい。動植物や動植物を使った製品、食品、医薬品、スポーツ用具などを持っている場合は必ず申告しよう。卵や卵を含む製品、乳製品、缶詰以外の肉や肉製品、生の果物や野菜、生きた動植物など持ち込み禁止品が多い。また、A$1万相当額以上の現金や小切手も申告が必要だ。詳細はウェブサイトで確認を。
検疫検査局 www.australia.or.jp/aqis

オーストラリア出国 DEPARTURE FROM AUSTRALIA

①預ける荷物のセキュリティチェック
空港には出発の2時間前には到着しておきたい。空港に着いたら、預ける荷物のセキュリティチェックを受ける。チェックのあとは荷物を開けることはできない。また、日本出国時と同じく、液体類の機内持ち込みは制限されている。必要なもの以外はスーツケースへ。

②チェックイン
航空会社のカウンターでパスポート、航空券を提示、荷物を預け、搭乗券、バゲージクレーム・タグを受け取る。出国カードは出国審査までに記入しておく。

③出国審査/税関
パスポート、出国カード、搭乗券を審査官に提示。※A$1万以上に相当する現金や小切手(日本円、オーストラリア・ドルを含む)を持ち出す場合は申告が必要。

④TRS(旅行者払い戻し制度)の手続き
TRS(Tourist Refund Scheme)ブースで、購入した商品と、タックス・インボイス、パスポート、搭乗券を提示して手続きをする。

⑤セキュリティチェック/搭乗
手荷物チェックとボディチェックのゲートを通り、搭乗ゲートへ。時間があるときは余ったオーストラリア・ドルの再両替をしたり、ショッピングなどをしてもいい。

オーストラリアの出国カード記入の仕方

姓名、生年月日、パスポート番号、国籍、搭乗便名、目的地、職業、居住国、主に滞在した州などの諸情報を記入する。

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TRS(旅行者払い戻し制度)を利用する

オーストラリアでは、ほとんどの商品にGST(Goods & Services Tax)という消費税、ワインにWET(Wine Equalisation Taxワイン平衡税)という税金がかかっている。旅行者払い戻し制度とは、出国時に手荷物として持ち出す場合にのみ適用され、税金を払い戻すよう請求できる制度だ。申請は、各空港や港の出発エリアにあるTRSブースで行う。GSTの払い戻し額は総額を11で割った数値、WETは総ワイン購入額の14.5%で計算。ビール、スピリッツ、たばこ、医薬品、食品の一部など対象外のものもある。

GST(消費税)払い戻しの条件
オーストラリア出国前の60日以内に1つの店で税込A$300以上の買物をした場合に、タックス・インボイス(Tax Invoice/領収書)を作ってもらう。機内持ち込み制限がある液体類を除き、購入した商品は手荷物として持参し、出国時に空港などのTRSブースで提示しなくてはならない。開封するのはよいが、消費されていないことも条件のひとつとなるので注意が必要。

ショッピングと払い戻しの手続き
A$300以上の買物をした店でタックス・インボイスを発行してもらう。出国審査後にTRSブースで、購入した商品、タックス・インボイス、パスポート、搭乗券を提示する。返金には2カ月ほどかかり、クレジットカードの口座に振り込んでもらうか小切手で受け取る。手続きは飛行機出発の30分前に終了するので注意。

払い戻しを受ける際の注意
TRSの対象になるのは、消費されていない状態で手続きの際に提示できるもの。したがってホテルの宿泊料金やオプショナルツアー代金などは対象外。また、同じ店で数回に分けて買物をし、合計がA$300を超えた場合は、すべてのレシートを1枚のタックス・インボイスにまとめてもらう。

日本帰国 RETURN TO JAPAN

①検疫
機内で検疫質問票が配られた場合は記入し、検疫で係官に手渡す。体調に異状を感じたら質問票が配られなくても申告が必要。

②入国審査
日本のパスポート所有者は“日本人”の列に並ぶ。順番がきたらパスポートを提示。とくに質問もなく、問題がなければ入国スタンプが押印される。

③預けた荷物の受け取り
搭乗した便の掲示があるターンテーブルで機内に預けた荷物をピックアップする。破損や紛失は係員にバゲージクレーム・タグを提示し、申し出る。

④動植物検疫
フルーツや生花などの植物や肉類などの動物製食品を持ち込む場合は、たとえみやげ用の検疫済みのものでも、日本でも申告が必要。動植物検疫カウンターで検査を受けよう。

⑤税関検査
機内で配られた携帯品・別送品申告書をパスポートとともに提出する。日本出国時に外国製品の持出し届を提出したときは、承認印が押されたものも同時に出す。免税範囲内であれば緑、超えている場合は赤の検査台へ。携帯品・別送品申告書は免税範囲内でも記入・提出の必要あり。

日本帰国時の免税範囲

免税の対象
未成年者は酒類とたばこは免税にならない。別送品がある場合は、購入した品物は携帯するものと合算して申告する。

・酒類
1本760㎖程度のもの3本

・たばこ
紙巻200本または葉巻50本、またはその他のたばこ250g(空港の免税店や外国で購入した日本製たばこについては、外国製たばことは別に、上記と同じ数量まで免税)

・香水
2オンス(約56㎖)
オーデコロン、オードトワレは除外

・同一品目
同一品目の合計が1万円以下の物
(例:1箱1000円のチョコを9箱購入)

・その他
海外市価の合計が20万円以内のもの

物品の課税方法
①海外市価の合計が20万円を超える場合は、20万円に収まる物品は免税、残りの物品に課税される。
②1個が20万円を超える場合は、物品全体に課税される。
③腕時計、貴石、パソコン、ゴルフクラブなどは関税は無税。消費税のみ課税される。

シドニー国際空港 SYDNEY INTERNATIONAL AIRPORT

正式名称をキングスフォード・スミス空港Kingsford Smith Airportといい、シドニーに発着する国際線、国内線ともに、ほとんどがこちらを利用する。T1という国際線ターミナルとT2、T3という国内線ターミナルとに分かれており、両ターミナル間はシャトルバスA$5.50かエアポート・リンクA$5.80で行き来するようになっている。移動には10分ほどかかるので国際線から国内線に乗り継ぐ場合には時間に余裕をもっておきたい。

シドニー国際空港 02-9667-9111 www.sydneyairport.com.au

航空会社の連絡先(オーストラリア国内)
・日本航空(JL) 1800-04-7489 www.jal.co.jp
・カンタス航空(QF) 131313 www.qantas.com.au
・ジェットスター航空(JQ) 131538 www.jetstar.com

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空港から市内へ ACCESS FROM THE AIRPORT

市内への交通手段 TRANSPORTATION TO THE CITY

シャトルバス Shuttle Bus
セントラル駅まで 約25分 A$15

到着ロビーの出口前に各社の乗場があるので、宿泊予定のホテルがある方面行のバスを選んで乗車する。定員になり次第出発してしまうので事前に予約をしておくと安心だ。
・KST エアポーター・シドニー KST Airporter Sydney www.kst.com.au
・エアポート・コネクト Airport Connect www.airportconnect.com.au

路線バス Public Bus
ボンダイ・ジャンクションまで 約50分 A$4.70

到着ロビーの出口前から400番のバスがボンダイ・ジャンクションまで運行している。料金は乗る際に目的地を告げ、運転手に支払う。
・シドニー・バス Sydney Buses www.sydneybuses.info

エアポート・リンク Airport Link
サーキュラー・キー駅まで 約20分 A$17.80

シドニー全域を網羅している鉄道路線、シティレールの路線のひとつで、シドニー中心部へ短時間で出られる。チケットは自動券売機か窓口で。早朝から深夜まで運行がある。
・エアポート・リンク Airport Link www.airportlink.com.au

タクシー Taxi
シティ中心部まで 約20分 A$45〜55

到着ロビーの出口前に乗場がある。ワゴンタイプのタクシーも待機しているので、人数や荷物が多い場合は便利だ。料金はメーター制だが、空港使用料A$4.10や、高速道路など有料道路の通行料は別途加算される。

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レンタカー Rent-A-Car
到着ロビー内にエイビスやバジェットなどのレンタカー会社のカウンターがある。車種などにこだわりたい場合やハイシーズンは事前に予約しておいたほうがよい。

ケアンズ空港 CAIRNS AIRPORT

ケアンズ市街の北約5kmの場所に位置する。国際線も離発着するが小さな空港だ。オーストラリアの代表的なリゾート地だけに、周辺には熱帯植物が植えられており、トロピカルな雰囲気は満点。空港内には両替所、ホテルの予約電話などのほか、無料シャワーの設備もある。国際線ターミナルと国内線ターミナルに分かれてはいるものの、徒歩5分くらいの距離なのでアクセスは簡単だ。
ケアンズ空港 07-4080-6703 www.cairnsairport.com

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エスプラネード・ラグーンはケアンズの人気スポット

空港から市内へ ACCESS FROM THE AIRPORT

市内への交通手段 TRANSPORTATION TO THE CITY

シャトルバス Shuttle Bus
ケアンズ中心部まで 約20分 A$10

到着ロビー前にサン・パーム・トランスポートのシャトルバス乗場がある。飛行機の到着時刻に合わせてバスが待機しているので、予約なしで気軽に利用できる。ケアンズ市内のホテルならどこでも停車してくれるので便利だ。ケアンズ市内からパーム・コーヴ、ポート・ダグラスを経由して北へ行くのにも利用でき、1日6便運行している。
・サン・パーム・トランスポート Sun Palm Transport
07-4099-1191 www.sunpalmtransport.com

タクシー Taxi
ケアンズ中心部まで 約20分 A$25

到着ロビー前にタクシー乗場がある。ワゴンタイプのタクシーが多く、相乗りになることも。タクシーが待機していない場合は到着ロビー内にある呼び出し電話を利用する。

レンタカー Rent-A-Car
到着ロビーに、ハーツやバジェットなどレンタカー会社のカウンターがある。大都市と比べて車の量が少ないので比較的運転しやすい。事前予約をしておくと安心だ。

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観光情報を観光地ごとに紹介する雑誌スタイルの旅行ガイドブック「まっぷるマガジン」。その取材スタッフや編集者が足で集めた「遊ぶ」「食べる」「買う」「見る」「泊る」のおすすめ情報をご紹介しています。

奥付:
この記事の出展元は「トラベルデイズ オーストラリア」です。掲載している情報は、2015年7〜9月の取材・調査によるものです。掲載している情報、商品、料理、宿泊料金などに関しては、取材および調査時のもので、実際に旅行される際には変更されている場合があります。 最新の情報は、現地の観光案内所などでご確認ください。

※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。