更新日:2020年4月13日
香港飲茶の楽しみ方基本講座、迷ったら行くべき実力派名店
お店の選び方、注文の仕方、お会計まで、本場で飲茶を存分に楽しむために知っておきたいことをすべてご紹介。
飲茶とは?
香港といえば飲茶! でも飲茶っていったい何?まずはお店に行く前に、これだけは知っておきたい基本をチェック!
そもそも飲茶って?
飲茶とは、お茶を飲みながら点心を食べること。中国・広州の茶楼で広まった食のスタイルだ。香港ではほとんどの広東料理店で昼どきに飲茶を提供している。
点心って何?
点心とはシュウマイ、まんじゅう、エビ餃子などの軽食のことを指す。杏仁豆腐やマンゴープリンなどの甘いデザートも、点心。点心は広東語では「點心(ディムサム)」と呼ばれる。
時間帯は決まってる?
大きく分けて、早茶(午前7時~12時前頃)、午茶(12~15時頃)、下午茶(14~17時頃)の3つ。なかには、深夜にかけての夜茶(22時〜翌1時頃)を実施している店もある。
どこで食べられる?
ほとんどの広東料理店で楽しめるほか、上海、北京料理店でも飲茶を提供する店が増加中。最近はいつでも気軽に飲茶が楽しめる、点心専門店「點心専門」が人気を集めている。
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注文の仕方
オーダー方法は3通り! 多くの店は注文式やオーダーシート式だが、ローカル感を楽しめるワゴン式もおすすめ
オーダーシート式
点心の名前が書かれた注文用紙に自分で数量を書き込み、スタッフに渡すと、テーブルに運ばれてくるスタイル。注文を受けてから点心に火を通すのでアツアツのものが食べられる。また、麺や粥などの一品料理や、季節のメニューなどが載ったシートも置かれている。
オーダーシートには、点心の名前のあとに「小・中・大・特」のいずれかの表記がある場合がある。これは値段区分を表していて、同じ区分であれば同一の料金となっている店が多い。
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注文式
席で店員を呼び注文する一般的な方法。ほとんどは日本語や英語が通じる一流ホテル内の店だが、まれに広東語のみの店もある。また、なかには値段の高い料理ばかり載った日本語メニューを渡してくる店もあるので注意したい。
ワゴン式
飲茶といえばこれを楽しみにしている人も多いはず。ワゴンで運ばれてくる点心を自分の目で見て、食べたいものを選ぶことができる。
メニューを読む
一見難しそうに見える広東語も、コツをつかめば比較的簡単。食材と調理方法を示す漢字で、だいたいの想像がつく
メニューを理解するコツ
料理名の前半には素材の名前や、「蒸」や「焼」、「炸」(揚げる)など、調理法を示す漢字が入ることが多い。そして料理名の後半は点心の種類や形状である場合が多く、たとえば「餃」なら餃子関連、「角・巻」なら揚げ物関連、「包」ならまんじゅう関連、「酥」ならパイ関連といった具合だ。
たとえば・・・
蒸 臘腸 蘿蔔 糕
蒸す+中華ソーセージ+大根+餅
=中華ソーセージ入り蒸し大根餅
定番メニューの読み方
鮮蝦餃皇(シンハーガウウォン)
エビ+ 蒸し餃子= エビ蒸し餃子
魚翅餃子(ユーチーガウジ)
フカヒレ + 餃子= フカヒレ餃子
密汁叉燒包(マッジャッチャーシウバウ)
チャーシュー + まんじゅう= チャーシュー入りまんじゅう
蝦春巻(ハーチョンギュン)
エビ + 春巻= エビ春巻
鮮蝦腸粉(シンハーチョンファン)
エビ + 腸粉(ライスクレープを蒸したもの)= エビ腸粉
ビギナーならまずはコレを食べたい 王道人気点心5
種類が無数にある香港の点心のなかでも、まずは食べたい定番の料理がこちら。
エビ蒸し餃子
鮮蝦餃皇/シンハーガウウォン
弾力のある皮でプリプリのエビを包んである、王道中の王道点心。お店によって大きさやプレゼンテーションも多彩。
焼売(シュウマイ)
燒賣/シウマイ
日本でもおなじみの品。香港ではあんにエビやカニ肉が入っており、カニの卵がトッピングされていることが多い。
中国式クレープ
腸粉/チョンファン
皮は米を材料にしたライスペーパーで、肉や魚介などの具材を包み、蒸して仕上げる。さらにこんがり焼くことも。
チャーシューまん
叉燒包/チャーシウバウ
もっちりとした皮の中にチャーシューが入っている。お店により異なるが、ほんのり甘みが感じられることが多い。
大根餅
蘿蔔糕/ローバッゴウ
大根のすり身にさまざまな具材を混ぜ合わせた点心。蒸した状態で提供するものと、さらに焼き上げるものがある。
現地の作法
郷に入っては郷に従え。香港の風習に従って、飲茶を楽しもう。日本にはない独自のマナーをおさえておきたい
お湯の注ぎ足しは蓋を少しずらして待つ
急須の蓋を少しずらしておくと、「お湯を足してください」のサイン。スタッフが注ぎ足してくれる。中国茶は同じ茶葉でも6〜7煎程度楽しめる。
食器をお茶で洗う
1煎目のお茶は飲まずにこれで食器を洗う「洗杯」という古い習慣がある。昔、衛生面が十分に管理されていなかった時代の名残だ。しかし、現在はほとんどの店で必要ない。
食器の使い方はほぼ同じ
茶碗…スープ、ご飯もの、点心などを取り分け、茶碗に入れて食べる皿…取り分けた点心や惣菜などをのせて食べる。食べかすなども入れてOK茶杯…お茶を入れる湯呑み箸とレンゲ…食べる際はレンゲでも箸でも大丈夫
指でトントン叩いて「ありがとう」を
飲茶の席では、指でテーブルをトントンと叩くのが「ありがとう」の合図。毎回、店員さんの顔を見て「多謝」と言わなくても、「指トントン」で感謝の気持ちは伝わる。
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もっと知りたい! 飲茶豆知識
知っておきたいマナーや、覚えているとお得な情報をお届けします。
大衆店では相席が一般的
香港では混雑している時間帯は相席になるのが一般的。スタッフが席まで案内してくれる店が多く、満席の場合はウェイティングリストに名前を書く。昔ながらの店は案内係がおらず、自分で席を見つけて座る。満席の場合は食事が終わりそうな席の近くで待つのが香港の常識。
飲茶のベストタイムは?
香港では13〜14時が会社員などのランチタイムで、この時間帯は順番待ちになるほどの混雑になる。これより遅くなると人気の点心が売り切れてしまうこともある。店を訪れるのは、混雑前の12時がベストタイムだ。
チップは必要?
多くの店では5〜10%のサービス料が含まれているので基本的にチップは不要だが、おつりの小銭を残していく人もいる。サービス料が含まれていない場合はチップを渡しておくとスマート。
名店飲茶
迷ったらココ! ハズレなしの実力派ばかり
香港に飲茶が楽しめる店は数多いが、そのなかでもまずはめざしたい、味に定評のある人気店はここ!
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