スイスのお宝、おすすめ美術館・博物館
Le LAC, la façade sud (Lugano, Suisse), by dalbera, CC BY

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日:2020年4月13日

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スイスのお宝、おすすめ美術館・博物館

ヨーロッパの美術館、博物館というと、どうしても派手で大規模なフランスのルーヴル美術館、イタリアのアカデミア美術館、イギリスの大英博物館、マドリードのプラド美術館などに名前を押されがちです。しかしながら小さなスイスにも蓋を開けてみれば宝石箱のような素敵な美術館や博物館は沢山あります。ここでは スイスに絞って選りすぐりの美術館、博物館をみなさんにお届けしたいと思います。



セガンティ−二博物館 〜サンモリッツ

世界の裕福な人々が集まるリゾート地として、またスキーリジートチとしても名高いスイスはグラウビュンデン州のサンモリッツにある、アルプスを題材に描く画家として有名なジョヴァンニ・センガティーニの美術館です。

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St Moritz, by Miranda J Wood, CC BY-ND

晩年、センガティーにはこの地方の山々を精力的に描きました。中でも有名な貯蔵作品はアルプス三部作「生成(生)」「存在(自然)」「消滅(死)」です。センガティーニの優れた洞察力のフィルターを通してダイナミックに描かれたスイスアルプスの存在感をたっぷりと 堪能できます。美術館の建物は、彼のパリ万博での展示デザインをモデルにしているのだそう。

H.R ギーガー美術館 〜グリュイエール

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Entrance to the HR Giger Museum, by pepperlime, CC BY-SA

チーズで有名な牧歌的な地方、グリュイエール地方のなんとも可愛らしい旧市街の中に、映画「エイリアン」のモデルを描いた画家・彫刻家として世界的に有名なH.Rの美術館があります。のどかな背景とは真逆の作品を生み出し続けてきた精巧にそして細やかに描かれたシュールでエログロイ作品の数々は、目が離せなくなるほど彼のパワフルな世界に引きずり込まれます。見ているものにも伝わるギーガーの「描かずにわいられない」芸術作品への態度が伝わります。美術館内の窓の外に広がる穏やかな景色と、ギーガーの作品のギャップもとても面白いものがあります。

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alien babies, by timsnell, CC BY-ND

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Château de Gruyères – HR Giger Museum-13, by Edsel L, CC BY-SA

ティンゲリー美術館 〜バーゼル

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Tinguely-Museum, by Rosmarie Voegtli, CC BY

ライン川沿いに広がるスイス北西部のドイツとフランスとの国境に接触した町、バーゼルにあるキネティックアート(動く美術作品)の第一人者の一人 、ジャン・ティンゲリーの彫刻を展示した美術館です。ティンゲリー独特の廃物を利用したガチャガチャと音を立てながら動くその彫刻作品はまさにティンゲリーワールド!展示は1階の大ホールでは大型作品が、2階のギャラリーでは1950年代から80年代までの作品が、3階スペースにはティンがリーのデザイン画やスケッチ展示とパフォーマンスのビデオが視聴できるコーナーなど、ティンゲリーの楽しい作品が目白押しです。

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La grande machine-promenade (musée Tinguely, Bâle), by dalbera, CC BY

足でボタンを押すと、がっちゃんがっちゃんと作品が動いてくれるので大人も子供も楽しめること間違いなしです。地階には晩年の作品も展示されています。また、ティンがリーの妻として有名なフランス人女流作家、ニキ・ド・サンファールの作品も少し展示されています。

ビュントナー美術館 〜クール

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, by felipe camus, CC BY

鉄道、氷河特急とベルニナ特急が走ることでも知られているグラウビュンデン州のクールにあるグラウビュンデン州立の美術館です。上に挙げたギーガーの作品や、スイスのお札にも印刷されているスイスを代表する彫刻家ジャコメッティの作品などが見られます。他にも18世紀以降のグラビュンデンの地域を代表する芸術家、センガティーニやジャコメッティ一家( 父ジョバンニ、弟アウグスト、息子アルベルト)、フォービズム(心が感じる色彩で表現する手法)で知られるミュラーや、キルヒナー等のコレクションが主に展示されています。地域密着型の美術館ではありますが、とても見ごたえのある美術館です!鉄道を乗りにクールに訪れたら是非足を運び入れてみてください。スイスの別の表情に出会えることでしょう。

シャーロック・ホームズ博物館 〜マイリンゲン

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2013-03-29 Suiza 176 – Meiringen, by Luiyo, CC BY-SA

これまでとは少し趣向を変えて、小説の世界へ!シャーロックホームズファンは必見の博物館です。スイスの名峰がこれでもかと立ち並ぶベルナーオーバーランド州にあるマイリンゲン。ここにはシャーロック・ホームズの「最後の事件(The Final Problem))の舞台となったホテル「ソヴァージュ」があります。その敷地内にある教会の地下に、シャーロック・ホームズとワトソン博士が住んでいたとされる、ロンドンの「ベーカー街221b番」の部屋が本書を元に再現されていてファンならば興奮すること間違いなし!

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Contemplation, by <a

Meiringen Sherlock Holmes Sculpture and English Church — 7/2002, by wanderingYew2, CC BY

ホームズの像も敷地内にあるので記念撮影に是非!マイリンゲン近郊にあるライヒェンバッハの滝もホームズファンならば言わずもかな、初代モリアーチー教授とシャーリックホームズが取っ組み合いをして滝つぼに落ちたとされる名所です。こちらも合わせていかれるといいでしょう。

筆者:まっぷるトラベルガイド編集部

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