> ドイツ、ライン川の古城 8選

2015年5月1日

ドイツ

ドイツ、ライン川の古城 8選

by Reiserin

© Circumnavigation

ドイツ、ライン川のリューデスハイムからコブレンツまでの約65km間の両岸には、中世から存在し続ける古城が約30も建っています。これらお城はドイツ史の中でもとても重要なものばかりです。そして、この情景は世界を見ても類はなく、大変貴重なものとしてユネスコ世界遺産にも指定されています。そこで今回は、その数多く存在するお城の中でも際立って興味深いお城を8つ選出して紹介することに致しましょう。

エーレンフェルス城址 Ruine Ehrenfels

エーレンフェルス城の歴史は遡ること13世紀。北方から下流に侵略してくる敵を防御するための、重要な城塞として建てられました。

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by goforchris, CC BY-ND

戦略的に大変優れた城であったと共に、クロップ城やネズミ塔同様に、ライン川の重要な税関局の1つでもありました。しかし、400年後の17世紀末になると、フランス軍に完全破壊され廃城と化してしまいした。

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by dimercaprol1, CC BY

老朽化が激しく残念ながら内部見学はできませんが、崩れてきてしまいそうなその城の姿の外観を見るだけでも大きな価値はあります。その幽玄的な城の姿をみていると自然と歴史物語を想像してしまいます。

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by pixelmaster-x, CC BY
住所:
Burg Ehrenfels, 65385 Rüdesheim am Rhein, Deutschland

ラインシュタイン城 Burg Rheinstein

ラインシュタイン城は、切り立った岩山に悠々と優雅でロマンチックに立っています。その城の起源は10世紀とされていますが、明確な資料は残念ながらありません。14世紀初頭になると、プロイセンのフリードリッヒ王子の夏の居城として改築されました。

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by wongwt, CC BY-SA

ラインシュタイン城は、数あるライン川流域の城の中でも重要な建造物であり、ライン川下の見どころの一つとされています。ネオ·ゴシック建築のこの城には、珍しい砲塔やテラスの鉄階段が見られます。

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by bildesheim, CC BY

城内で見られる貴重なステンドグラスや壁画、ルネサンス様式の暖炉、家具等も見応えがあり、大変興味深い中世が残した財産です。

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by bildesheim, CC BY

※城内見学は、3月15日〜11月15日。

名称:
Burg Rheinstein
住所:
Burg Rheinstein, Trechtinghausen, ドイツ連邦共和国
ホームページ:
Foursquare.com

ゾーネック城 Burg Sooneck

ソーネック城は、11世紀にアーヘン近郊にあるコルネリミュンスター修道院の護衛と遠隔支配のために築かれました。しかし13世紀に、盗賊が住み着き、ライン都市同盟とハプスブルク家に相次いで破壊されてしまいます。

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by Michael Buch 65, CC BY-ND

しばらく城址と化していましたが、そのずっと先の1689年になると、漸く再構築城がされました。しかし、運命とは時に酷なものです。その後直ぐに今度はフランス軍に崩壊されてしまいます。

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by cocoate.com, CC BY

19世紀になるとプロイセン王フリードリッヒ・ヴィルヘルム4世の狩猟城に、20世紀には国有物化となり、現在に至ります。現在は、この城は博物館として一般公開されており、見事なまでにに改築された内部と、当時の絵画や貴重な家具を見物する事が可能です。

※城内見学はガイドツアーでのみ可能。

名称:
Burg Sooneck
住所:
Trechtingshausen, ドイツ連邦共和国
ホームページ:
Foursquare.com

プファルツ城 Burg Pfalzgrafenstein

プファルツ城は、ルートヴィヒ4世によって建てられた、カウプ(Kaub)付近のライン川中州に立つ珍しいお城です。1327年から1866年まで、ライン川の重要な税関所の一つとして機能していました。

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by Sebastian Hotz, CC BY-SA

また、1813年から1814年にかけての冬、プファルツ城の前で、ナポレオン戦争へと続く解放戦争にて、プロイセン陸軍元帥ブリュッヘルは6万の兵と共に、この城の前で勝利を手を収めた、という歴史的事件が起こった事でも知られています。

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by grepsy, CC BY-SA
名称:
Burg Pfalzgrafenstein
住所:
ドイツ連邦共和国
ホームページ:
Foursquare.com

ネコ城 Burg Katz(ノイカッツェネルンボーゲン城 / Burg Neukatzenelnbogen)

ネコ城は、ザンクト・ゴアールにほど近い岩山に座る金髪の美女の寓話で有名な「ローレライの岩山」の上に立っています。対岸に立つラインフェルス城とその町の護衛目的で築城されましたが、1692年、フランス国王ルイ14世軍によって包囲され破壊されてしまいます。

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by Michael Buch 65, CC BY-ND

後の1806年には、ナポレオンによる襲撃で、完全に破壊されてしまいました。1896年になると、ほぼオリジナルの状態に再建され、後の1946年から1951年は、地元の高校の校舎として使用されました。現在は、日本人投資家の所有物で、一般公開はされておらず、高級プライベートとして機能しています。

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by Michael Buch 65, CC BY-ND
住所:
Burg Katz, 56346 Sankt Goarshausen, Deutschland

ライエンフェルス城 Burg Rheinfels

1245年に築かれたこの城は、カッツェネルンボーゲン伯ディーター5世の居城、兼ライン川の徴税所でした。城を築いた翌年に、ディーター5世は通行税を引き上げますが、それに大反発した周辺の領主たちは城を包囲します。包囲は1年以上にも渡りますが、結局城を守りきることに成功しました。

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by roger4336, CC BY-SA

後に、城はルネッサンス様式に改築されます。しかし、継承問題や、1756年に勃発した七年戦争によるフランス軍の侵略、18世紀末のフランス革命時の完全破壊など、次から次に起こる困難では以上とかしてしまいます。最終的には1925年よりザンクト・ゴアール市の所有物となり、一部はホテルとして使用されています。

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by tm-md, CC BY-SA

城内見学:3月中旬〜11月上旬(汚れても良い服着用と懐中電灯持参が望ましい)
※この期間以外は、雪と氷のない日のみの開城

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by Infinite Ache, CC BY-SA
名称:
Burg Rheinfels
住所:
Schloßberg 47, 56329 St. Goar, ドイツ連邦共和国
TEL:
+49 4967 418020
ホームページ:
Foursquare.com

ネズミ城 Burg Maus(トゥルンベルク城 / BurgTurmberg)

トュルムベルク城(通称ネズミ城)は、トリーア大司教ベームント2世が、新たに手に入れた領土を守護するために1353年から、88年もの年月をかけてライン川右岸に築城されました。

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by m.prinke, CC BY-SA

ネズミ城が築城された当時、最先端の技術を駆使したて作られた近代建築として、大きな注目を受けました。1370年になると近隣の山にノイカッツェネルンボーゲン城が築かれました。

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by m.prinke, CC BY-SA

人々は、この2つの城を「まるでネコとネズミがスパイし合っているかのようだ。」と「ネズミ城」と「ネコ城」という愛称を付けました。現在この城は個人所有物ですが、一般公開されています。

※城内見学は、ガイドツアーでのみ可能。(不定期)

名称:
Burg Maus
住所:
ドイツ連邦共和国
ホームページ:
Foursquare.com

ラーンエック城 Burg Lahneck

ラーンエック城はマインツ大司教のために1244年に築かれました。しかし30年戦争で大損傷を受け廃城となってしまいました。その後1774年7月18日に、世界的に名の知れたあのドイツ詩人ゲーテはこの地を訪れました。

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by Polybert49, CC BY-SA

ゲーテはラーンネック城からの風景に心を動かされ「Geistesgruß」を書き上げた話は有名です。この城は19世紀半ばに、ライン鉄道会社の監督、エドワード・モリアーティー(スコットランド人)が買い取り、私有物として城の一部をネオ・ゴシック様式に改築します。

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by room4graphics, CC BY

ラーンエック城は、歴史的に貴重な、中世の要塞建設と修復建設が組合わさった興味深い一例です。城内では、貴重な家具や絵画などのコレクション、美しい礼拝堂や騎士の殿堂などを見物出来ます。

※城内見学は4月〜10月

名称:
Burg Lahneck
住所:
56112 ラーンシュタイン, ドイツ連邦共和国
ホームページ:
Foursquare.com

筆者 : Reiserin

大好きな欧州へ単独移住して15年。スコットランドに3年滞在後「住むように旅するReiserinスタイル」で北欧やドイツを約2年間転々とする。現在は、ヨーロッパを中心に旅をし続けならスイスに落ち着き11年目。