> 1月だけのお楽しみ!フランスの伝統菓子「ガレット・デ・ロワ」

2017年1月15日

フランス

1月だけのお楽しみ!フランスの伝統菓子「ガレット・デ・ロワ」

by Tomobee

© Fotolia (violet711)

ブッシュ・ド・ノエルと入れ替わるように、年末から1月下旬にかけて、フランスのケーキ屋さんやパン屋さんのショーウィンドーに並ぶガレット・デ・ロワ。これは、新年を祝うフランスの伝統菓子です。

ガレット・デ・ロワ(Galette des Rois)とは

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筆者撮影

直訳すると、「王様たちのケーキ」という名前の、このお菓子は、1月6日、キリスト教の祭日Épiphanie(公現祭)のお祝いに食べるとされています。公現祭とは、キリストの誕生を祝いに東方からやってきた3人の王様(博士)がキリストに謁見したといわれている日。ですが、最近では、公現祭やキリスト教に関係なく、1月のあいだ中、人が集まるたびに、家庭や職場、学校などで何度も食べる人が多いです。

ガレット・デ・ロワは、パイ生地にアーモンドクリームが入った丸い形のものが一般的です。シンプルながら、職人によって個性のでるお菓子で、フランスでは毎年コンテストが行われる奥深いお菓子です。また、地方によって、甘いパンのようなブリオッシュタイプのものや、フルーツ入りのものなど、バリエーションがあります。

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筆者撮影

大きさは、家族や友達と切り分けて食べられるサイズで、中にフェーヴという陶器やプラスチックの小さなオブジェが隠されています。自分が食べているピースの中に、このフェーヴが入っていた人は、その日一日、王様(または王妃)として、王冠を被り、その1年は幸せな年になるとされています。

歴史

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筆者撮影

その起源は2000年以上前。クリスマスの起源の一つともいわれる古代ローマ時代のお祭り、「サトゥルナリア祭」にあると言われています。このお祭りの間は、人々が集まってご馳走を食べ、プレゼントを贈りあったりしました。また、奴隷も無礼講が許され、お遊びで、主人と奴隷が立場を逆転させることもあったとか。

宴では、奴隷も含めて皆でフェーヴ入りのケーキを食べ、フェーヴが当たった人は一日王様として振る舞うことができたそう。このケーキがガレット・デ・ロワの起源です。その後、キリスト教がローマの国教となり、古代ローマの習慣がキリスト教に同化されるなかで、このケーキも、公現祭で食べる「ガレット・デ・ロワ」になりました。

楽しみ方

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筆者撮影

ガレット・デ・ロワを買うと、必ず付いてくる紙製の王冠。ガレット・デ・ロワの中にはフェーヴも予め入れてあります。

ガレット・デ・ロワを切り分ける際は、一番年少の人(主に子供)が、ガレットが見えないテーブルの下に入り、切り分けたピースを誰に配るか指名します。

子どものいる家庭では、わざと子供にフェーヴがあたるように、大人が調整することも。「貧しい人への分け前」として、食べる人数+1人分多く切り分ける習慣もあります。多く切り分けた分は、その家のその後の訪問客に振る舞われたり、その場で食べたい人が食べたりします。

フェーヴ(fève)

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フェーヴとは、ソラマメのことで、最初は乾燥ソラマメが使われていました。陶器の技術が発達してからは、陶器のオブジェが使われるようになりました。キリスト教の祝祭に食べられるものだったので、マリア像や赤ちゃん姿のキリスト像などが使われていたようですが、今では、人物像のほか、車や家具、スイーツなど色々な形のものがあります。フェーヴをコレクションしている人もたくさんいて、博物館もあるほど。

有名パティスリーのガレット・デ・ロワ

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「ラデュレ」や「サダハル・アオキ」、「メゾン・ド・ショコラ」など、有名パティスリーでもガレット・デ・ロワは販売されます。チョコレートや、ラム酒、バニラ、フランボワーズ、抹茶…などなど、色々なフレーバーのものがあり、有名パティシエール達のセンスが光ります。各パティスリーのオリジナリティーのあるガレットを食べ比べるのも良し、中に入っているパティスリーオリジナルのフェーヴを集めるのも良し。

2017年度は「ダロワイヨ」が「スワロフスキー」と王冠とフェーヴをコラボレーションしていたり、ブーランジェリーの「PAUL」が全国でたった1つの金のフェーヴが当たった人への世界一周旅行プレゼントを企画していたり、特別な企画も目白押し。

ちなみに、筆者行きつけのスーパー「カルフール」で売っていたガレット・デ・ロワのフェーヴはディズニーでした。

このように、毎年盛り上がりをみせるガレット・デ・ロワ。1月にフランス滞在予定の方は、ぜひ、この季節限定の伝統菓子をぜひ、味わい、楽しんでください。

筆者 : Tomobee

子供の頃から異文化に興味を持ち、学生時代はオーストラリア、ロシアへ短期留学。その後、スコットランド、アゼルバイジャンでの海外生活を経て、現在フランス在住。旅行好きな二児の母。