南フランス旅行に行こう! 〜 コート・ダジュール編
パリ、モン・サン・ミッシェルと共にフランス旅行の目的地として人気の南フランス。一口に「南フランス」と言っても、西は大西洋、東はイタリアに接しており、各地方によってその特色はかなり異なります。けれども日...
更新日:2020年4月13日
お菓子の世界大会、クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリーが2年に一度開かれているのはリヨンである事、ご存知でしたか?美食の街、リヨンはお菓子の世界でも重要な位置を占めているのです。そんなリヨンの名菓には、贈り物にピッタリな可愛らしいものから、お祖母ちゃんから受け継がれたような素朴な味のものまであり、どれも一口食べれば幸せな気分になる事間違いなしです。
リヨンの中心街を歩いていると、ショーウインドーに緑色のクッションのような箱に入ったお菓子を良く見かけます。これは、クッサン・ド・リヨンと呼ばれるリヨンでは知らない人がいない程のお菓子で、ガナッシュを緑色のマジパンでくるんだものです。
言い伝えによると、17世紀に伝染病がリヨンの街を襲った時、フルヴィエールの丘の礼拝堂の聖母マリアに伝染病から救ってくれるよう人々が祈り、その時に7つの大きな蝋燭と絹のクッションの上にのせた金貨を納めたそうです。この絹のクッションが、クッサン・ド・リヨンの原型です。見た目の可愛らしさから贈答品としての需要が高いようです。
アーモンドを砂糖の衣で包んだ赤いお菓子です。このままでももちろん美味しくいただけますが、ブリオッシュ生地に入れて焼いたり、メレンゲ菓子の飾りに使われたり、ブションではプラリーヌのタルトがデザートとして良く見かけられます。
フランスの他の地域では茶色のものが多く、赤いプラリーヌはこの地方特有のようですが、お菓子の装飾としてはやはり赤の方が可愛らしいです。
Praline tarts, by rvacapinta, CC BY
散歩中のパン屋さんのショーウインドーにプラリーヌを使ったものがあると、ついつい目が行ってしまいます。
Meringues with pralines., by ironypoisoning, CC BY-SA
油で揚げた生地に砂糖をたっぷりかけた素朴なお菓子です。生地が薄くてパリッとしたものと、ふっくらしたものの2種類があります。ふっくらしたものはまるで、砂糖をまぶしたドーナツのような素朴な美味しさです。
元々は、カトリックの断食期間である四旬節の直前日「肥沃な火曜日」に食べられていたそうです。今では宗教的な意味合いは薄れ、季節のお菓子として親しまれています。
オレンジピールとキュラソーで香りづけしたプラリネをクリーム色のマジパンで包んだ、絹の繭形のお菓子です。1953年に当時のリヨン市長エドゥアール・エリオから、ルネサンス時代以来街の繁栄を支えてきた絹織物職人への敬意を表するお菓子の作成を依頼されたお菓子職人ジャン・オべルジェにより発明されました。クッサン・ド・リヨンのように贈り物として使われる事が多いようです。
クリスマスの時期になると出回る、チョコレートのお菓子です。キラキラと光る外包みの中に、冗談や格言等が書かれた小さな紙とチョコレートが入っています。
言い伝えによれば、18世紀リヨンの街のお菓子屋さんで働く店員が、好きな女性に書いた手紙にお菓子を包んで贈った事が始まりだそうです。今ではいろんな種類の味があり、味の他にも、中にどんな事が書かれているのかドキドキしながら食べる、一粒で2度楽しいお菓子です。
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