東欧の美しき世界遺産、知られざる修道院5選
リラ修道院, by archer10, CC BY-SA

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日:2020年4月13日

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リラ修道院  〜ブルガリア

ブルガリアのリラ修道院はブルガリア最大で最も重要なブルガリア正教会の修道院です。ブルガリアの首都ソフィアから約120kmのリラ山脈の 人里離れた標高1147mの場所にひっそりと立っています。創設は927年から968年にかけてと、とても古く、歴史的にも建築学的にも大変重要な文化財とされています。

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by archer10, CC BY-SA

1983年には世界遺産にも指定されました。「奥地に潜む修道院」と聞くだけで、信仰の奥深さ、厳かさ、神聖さを感じませんか?見どころは中央部の大聖堂を取り巻く回廊、その宗教壁画、そして大聖堂の天井画などが挙げられます。回廊の壁画は1833年の大火災後のブルガリア国中の職人たちによって再建されましたものです。

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by archer10, CC BY-SA

この修道院を一目見ようと、ブルガリアを訪れる旅行者は後を絶ちません。ぜひみなさんもこのブルガリア精神が反映された素晴らしいリラ修道院を訪れてみてください。

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by Alesist, CC BY-SA

by archer10, CC BY-SA

パンノンハルマ大修道院 〜ハンガリー

ハンガリーの首都ブダペストから西へ約100kmのブドウ畑に囲まれた小高い丘の上に立つ美しいパンノンハルマ修道院の歴史は996年にまで遡ります。

Pannonhalmi Bencés Főapátság / Pannonhalma Archabbey, Foursquare.com

ハンガリー初のベネディクト修道院として建てられたこの修道院はハンガリーで最も古いとされる修道院の一つです。16〜17世紀にかけて、オスマン帝国のヨーロッパ侵攻に備えて一時期要塞としての役割を果たしましたが、後再建時の17〜18世紀に再建されました。

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Pannonhalma, by KLMircea, CC BY-SA

現在見られる華やかなバロック様式はその時のものがほとんどです。1996年には世界遺産にも登録され、1000年もの歴史を持つハンガリーの誇りでもあります。

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by korom, CC BY-SA

by savage_1_7312, CC BY

トロイツェ・セルギー大修道院 〜ロシア

ロシアの首都、モスクワから北へ約90km行ったセルギエス・ポサードという町にあるロシア正教会最大の修道院です。ロシアで最も尊敬されるラドネジの聖セルギイにより1345年に至聖三者大聖堂が創設されたのが起源です。

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by larrywkoester, CC BY

大聖堂の創設後も徐々に長い歴史を経て発展と拡大をし続け、至聖三者大聖堂、トロツキー大聖堂、トラペズナヤ聖堂、使徒への聖神降臨聖堂、鐘楼など秀逸したロシア教会建築が集合する「セルギエフ・ポサードの至聖三者セルギイ大修道院の建築的遺産群」として1993年に世界遺産登録されました。

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by 雷太, CC BY

by 雷太, CC BY

ペチェールスカ大修道院 〜ウクライナ

ペチェールスカ大修道院は、黄金に輝く屋根と純白のファサードが美しいロシア正教ウクライナ支部の修道院です。

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by Alexxx1979, CC BY-SA

1051年にウクライナの首都、キエフに設立されて以来、宗教的にも政治的にも多大な影響を与えてきました。

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by Aleksandr Zykov, CC BY-SA

見どころは 12世紀初頭に建てられた水色のファサードと壁画が見事な「三位一体教会」や創建11世紀の「ウスペンスキー大聖堂」です。

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三位一体教会, by Aleksandr Zykov, CC BY-SA

キエフがドイツの支配下に置かれていた時代の1941年にはソ連のスパイによりウスペンシキイ大聖堂は崩壊させられてしまいますが、ウクライナの独立後、政府の支援のもと大聖堂は見事に修復されました。

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by David Holt London, CC BY-SA

この修道院が 世界遺産に登録されたのは1990年のことです。この修道院のためにキエフに行っても良いくらい実に立派な修道院です。

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by Anosmia, CC BY

ウスペンスキー大聖堂, by Jean & Nathalie, CC BY

ブコヴィナの5つの修道院 〜ルーマニア

ルーマニア北東部に位置するヨーロッパ最後の秘境地と言われるブコヴィナ地方には、14〜15世紀に建てられたルーマニア正教会の9つの修道院が今も当時のままの姿で残っています。

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モルドビッツァ修道院, by atkinson000, CC BY

モルドバ公国時代のシュテファン大公、ペトルラレシュ公の統治下で建設され、中でも5つの修道院は世界遺産に登録される重要建造物とされています。こんなにも多くの世界遺産が近くに密集しているのは大変珍しいと言えます。

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スチェヴィツァ修道院, by premus, CC BY

5つの修道院

■モルドビッツァ修道院 1532年
■フモール修道院    1530-1535年
■スチェヴィツァ修道院  1581-1601年
■ヴォロネツ修道院  1488年
■アルボーレ修道院   1503年

タイムマシーンでごっそりとこの地域だけが 600年〜700年後の現在にタイムトリップしてきたかのような不思議なエリアです。どの修道院の内外壁にも素晴らしいフレスコ画がびっしりと描かれており修道院とともにフレスコが自体も世界遺産に指定されているだけあり超圧巻です。

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ヴォロネツ修道院, by Adam Jones, Ph.D. – Global Photo Archive, CC BY-SA

歴史の重厚感だけではなく優しさにも包まれる、まさに聖域を感じさせてくれるブコヴィナ。ヨーロッパの秘境地と聞いただけでも心踊りませんか?

フモール修道院, by premus, CC BY
筆者:まっぷるトラベルガイド編集部

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