息を飲む美しさ!チェコの世界遺産「クトナーホラーの聖バルボラ教会」
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まっぷるトラベルガイド編集部

更新日:2020年4月13日

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息を飲む美しさ!チェコの世界遺産「クトナーホラーの聖バルボラ教会」

チェコのプラハから電車で1時間ほどの距離にある小さな街クトナーホラーは、かつて「王国の宝石」と呼ばれる程に豊かで美しい街でした。独特の曲線美が美しい聖バルボラ教会は、かつての栄華を感じることのできる壮麗な建築。今回は、チェコの田舎街クトナーホラーの聖バルボラ教会をご紹介します。



クトナーホラーの栄光

クトナーホラーは、13世紀に銀鉱脈が発見されたことをきっかけにボヘミア王国の重要都市として発展しました。当時、クトナーホラーで産出された銀はヨーロッパの3分の1を占めた程。
現在は人口2万人ほどが暮らしており、「静かな田舎町」といった言葉がぴったりですが、当時の繁栄の様子を今に伝える貴重な建物が多く残されています。

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建設に500年の歳月が掛かった聖バルボラ教会

聖バルボラ大聖堂は、ユネスコの世界遺産に「クトナー・ホラーの聖バルボラ教会のある歴史地区とセドレツの聖母マリア大聖堂」として認定されています。

後期ゴシック様式の壮麗な教会は、建設に500年もの歳月がかかりました。教会の屋根に施された繊細な装飾は、ため息が出るほどの美しさです。

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1388年に最初の建設が始まり、最初の設計はプラハの聖ヴィート大聖堂の設計者ペトル・パルレーシュの息子、ヤン・パルレーシュが作成したものです。教会はフス戦争が勃発し一時建設が中断され、その後プラハの火薬塔を設計した著名な建築家のマティアーシュ・レイセクが設計を続けました。

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1512年に建設を引き継いだのは、ベネディクト・レイトです。様々な人物が建設に関わり、1588年に一旦完成を迎えました。
その後17世紀~18世紀にかけて、クトナーホラーの街並みがゴシック様式からバロック様式に移り変わっていく中で、聖バルボラ大聖堂その影響を受けました。

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迫力満点の祭壇に注目!

聖バルボラ教会は独特の設計になっており、中心の礼拝堂を挟み左右に2つ大きな礼拝堂があります。15世紀の後期ゴシック様式のフレスコ画が素晴らしい状態で保存されており、時の流れとともに色褪せて行ったフレスコ画に教会の歴史を感じます。

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入り口から入ってすぐにある、ネオゴシック様式の祭壇は迫力満点。祭壇に細やかな装飾と人間の顔のオブジェが施されているデザインは、東欧でよく見かけるもの。西洋の教会でよく見かける祭壇とは、違った個性を放っています。

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見どころはフレスコ画とステンドグラス

聖バルボラ教会の一番の見どころは、天井や壁に残るフレスコ画です。中心の礼拝堂の天井には、同業者組合と市民の紋章がカラフルに描かれています。白いを基調として鮮やかに描かれた紋章と、細やかな装飾は圧巻です。

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鉱夫の守護聖女バルボラ

聖バルボラ教会は、かつて銀山で働いていた鉱夫の「守護聖女バルボラ」が祀られています。壁のフレスコ画には、鉱夫の日常生活が描かれた物や礼拝堂建設の為に寄付をした貴族のスミーシュクー家などが描かれています。

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教会飾られている鉱夫の像に注目です。当時の鉱夫たちは週6日、一日に10時間以上働いていたと言われています。銀の産出地として栄えたクトナーホラーを支えていたのは、まぎれもなく彼らでした。

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いかがでしたか?今回はチェコの世界遺産の街クトナーホラーにある、聖バルボラ教会をご紹介しました。プラハから日帰りで立ち寄れるクトナーホラーを訪ねて見ませんか?


ホームページ:Římskokatolická farnost – arciděkanství Kutná Hora


筆者:まっぷるトラベルガイド編集部

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