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まっぷるマガジン編集部

更新日:2020年4月13日

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タイ・スコータイ王朝の遺跡を訪ねる トラベルプランあり

長きにわたり忘れ去られてきた古都。「水に魚あり、田には米あり」と謳われたスコータイ王朝の絶頂期に栄えた独特の仏教文化の残る、ミステリアスな遺跡を訪ねよう。

王朝の栄枯盛衰を今に伝える遺跡の街

13世紀、タイ民族による最初の王朝が置かれたスコータイ。3代目の王の時代に最盛期を迎え、セイロン、ビルマ、クメールの各様式を取り入れた仏教文化が花開いた。しかし15世紀半ばに王家の血筋が途絶え、アユタヤー朝に吸収される。 のちに街は荒廃し、約700年間ジャングルの中に放置されていたが、ユネスコの支援により遺跡の修復が進められ、1991年に世界遺産に登録。現在は歴史公園を中心に整備され、多くの観光客が泊まりがけで訪れる。

Buddha statue in Wat Mahathat temple, Sukhothai Historical Park,

ワット・マハータートは、スコータイ歴史公園の中で最も大きい寺院

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第3代の国王、ラームカムヘン大王(在位1279〜1300年)の記念碑

アクセス

【バンコクからのアクセス】
飛行機で スワンナプーム国際空港からスコータイ空港までバンコク・エアウェイズで1時間20分、毎日3便。
バスで モー・チット・マイ・バスターミナルから約7時間。1等は310B〜、1日10〜15本程度運行。
電車で Hua Lamphongフアランポーン駅を出発し、ピサヌローク駅、またはサワンカローク駅下車(所要約7時間)、さらに路線バスでスコータイまで約1時間。

【チェンマイからのアクセス】
バスで チェンマイのアーケード・バスターミナルから約5〜6時間、207B〜(エアコン付)、1日10本程度運行。

市内交通
ソンテウ(乗り合いタクシー)は手を挙げて停め、行き先を告げて運転手が応じれば乗車。近場なら20〜40B程度。タクシーはあまり走っていないが、初乗りは40B〜。ただしメーターが付いていても料金交渉制の場合があるので乗車時に事前に確認すること。トゥクトゥクの料金は交渉制。近場の移動なら50B程度。

トラベルプラン

ソンテウの終点近くにあるレンタサイクルで自転車をレンタル(1日30B〜)。すぐそばの案内所で入場料を支払い、ゲートをくぐろう。

9:00 ワット・マハータート
自転車で5分
10:00 ワット・シー・サワイ
自転車で5分
10:30 ワット・トラパン・グーン
自転車で3分
11:00 ワット・サ・シー
自転車で5分
11:30 ラームカムヘン国立博物館
(遺跡の外に出て昼食)自転車で15分
14:00 ワット・プラ・パーイ・ルアン
自転車で5分
15:00 ワット・シー・チュム
自転車で20分+徒歩
16:30 ワット・サパーン・ヒン
自転車で30分+徒歩
レンタサイクルに自転車を返却し、新市街行きのソンテウに乗る。

スコータイ歴史公園 Sukhothai Historical Park

街に残された悠久の歴史点在する古代遺跡は圧巻
スコータイ市は新市街と旧市街に分かれている。スコータイ歴史公園は東西約1.8㎞、南北約1.6㎞の城壁を有する旧市街を中心としており、新市街から約12㎞離れている。旧市街へのアクセスは、ソンテウが便利だ。 王朝はこの公園がある付近を中心に発展した。現在は200件以上の遺跡が保存されている。園は5つの地区に分かれており、それぞれに入場料が必要。城壁内外に遺跡が点在し、城壁内のワット・マハータート、城壁外のワット・シー・チュムはぜひ見ておきたい。 売店が少ないので、飲み物は持参しておくとよい。熱中症にならないように休憩をとりながらまわりたい。

スコータイ歴史公園へのアクセス
スコータイ歴史公園のあるムアン・ガオMuang Kao(「古い町」)に行くには、スコータイ歴史公園の約10㎞東にあるバスターミナルから新市街New Cityまで行き(ソンテウで20B〜)、新市街に着いたら、ヨム川を渡って約200m先にあるムアン・ガオ行きのソンテウ乗り場へ。そこから30分ほどで歴史公園に着く。料金約30B〜。

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案内所からすぐのところにあるゲート。城壁内の遺跡を見る場合はこのゲートから出入りする

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案内所で入場料を支払うとこのようなチケットがもらえる

スコータイ歴史公園

現地名:
Sukhothai Historical Park
アクセス:
スコータイ歴史公園の約10km東にあるバスターミナルから新市街New Cityまで行き、ヨム川を渡って約200m先にあるムアン・ガオ行きのソンテウ乗り場へ。ソンテウ乗り場から約30分
TEL:
055-69-7310
営業時間:
チケット販売6:00~17:00(見学は~21:00)
定休日:
無休 

城壁内

城壁に囲まれたエリアの遺跡は歩いてまわることができる。なかでもワット・マハータートは必見。

ワット・マハータート Wat Mahathat スコータイで最も重要な寺院

遺跡群の中心に位置する、歴代王の庇護を受けた王室寺院。200m四方の広大な境内に、209基の仏塔、10の礼拝堂、8の仏堂、4の聖池と本堂が残る。塔の基壇部分にある、仏陀の弟子の111体の遊行僧のレリーフも必見。

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前に立つと空間美に圧倒される

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遊行仏もスコータイの特徴

ワット・マハータート

現地名:
Wat Mahathat(スコータイ)
アクセス:
歴史公園メインゲートから徒歩10分

ワット・トラパン・グーン Wat Traphang Ngoen 銀の池の小島に建つ寺院

「銀の池」の小島に建つ。蓮のつぼみをかたどったスコータイ様式の仏塔と聖堂の土台が残り、仏像が鎮座する。仏塔にも仏像が納められている。

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大きな樹木に守られるようにたたずむ

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13世紀に建立された

ワット・トラパン・グーン

現地名:
Wat Traphang Ngoen
アクセス:
歴史公園メインゲートから徒歩13分

ワット・サ・シー Wat Sra Sri セイロン様式の仏塔

城壁内の中央、大きな池の小島に建つ。セイロン様式の釣鐘形仏塔、本堂、礼拝堂と仏像がある。小島まで橋を渡って、間近で見学できる。

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伝統の祭り、ローイ・クラトンの会場となる

ワット・サ・シー

現地名:
Wat Sra Sri
アクセス:
歴史公園メインゲートから徒歩8分

ワット・トラパン・トーン Wat Traphang Thong 金の池に囲まれた寺院跡

「金の池」と呼ばれる大きな池に浮かぶ小島に建つ。仏塔と礼拝堂が残存する。「銀の池」の小島に建つワット・トラパン・グーンと対になっている。

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白壁の建物が目をひく

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木製の橋を渡って行く

ワット・トラパン・トーン

現地名:
Wat Traphang Thong
アクセス:
歴史公園メインゲートから徒歩5分

ター・パー・デン堂 Ta Pha Daeng Shrine 力強さを感じる紅土の祠

スコータイに現存する最古の建造物とされる祠堂跡。紅土のレンガを積み上げた造りで、内部には神像が何体か残る。

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ワット・マハータートの北側に位置する

ター・パー・デン堂

現地名:
Ta Pha Daeng Shrine
アクセス:
歴史公園メインゲートから徒歩10分

ワット・シー・サワイ Wat Sri Sawai クメール様式の塔

クメール帝国時代に建立されたヒンドゥ教寺院だったが、のちに仏教寺院になった。塔などにクメール様式が認められる。中央の仏塔は内部で聖堂とつながっている。

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聖堂から仰ぎ見た仏塔。見る場所によって遺跡の表情もさまざまだ

ワット・シー・サワイ

現地名:
Wat Sri Sawai
アクセス:
歴史公園メインゲートから徒歩15分

城壁外

城壁の外側は広範囲に遺跡が点在。ソンテウや自転車などを利用して、効率良くまわろう。

ワット・シー・チュム Wat Sri Chum 壁に囲まれ鎮座する大仏

モンドップという、屋根はなく四方を厚さ約3mの壁に囲まれた本堂に、高さ約15m、膝間の幅約11mの大きな仏像が鎮座する寺院。ラームカムヘン大王の石碑には「アチャナ(恐れない者の意)仏」と書き記されている。

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ット・シー・チュム本堂内の仏像。頭頂部の形はスコータイ王朝時代の特徴

ワット・シー・チュム

現地名:
Wat Sri Chum
アクセス:
歴史公園メインゲートから車で10分

ワット・チェトゥポン Wat Chetuphon 緑のなかの遊行仏像

城壁の南側では最大の遺跡。スコータイ王朝後期の建築物で、本堂、礼拝堂の基礎部分や柱が残る。本堂の入口は南に位置し、本堂の裏手、北側には巨大な遊行像がそびえ立つ。

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かつては東西南北にそれぞれ坐像、立像、涅槃像、遊行像が安置されていた

ワット・チェトゥポン

現地名:
Wat Chetuphon
アクセス:
歴史公園メインゲートから車で12分

ワット・トラパン・トーン・ラーン Wat Traphang Thong Lang 仏教を保護した王の創建

本堂の漆喰の壁に施された細工が有名だったが、現在はほとんど欠落している。レプリカがラームカムヘン国立博物館に展示されている。

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東側には礼拝堂跡がある

ワット・トラパン・トーン・ラーン

現地名:
Wat Traphang Thong Lang
アクセス:
歴史公園メインゲートから車で10分

ワット・プラ・パーイ・ルアン Wat Phra Phai Luang スコータイで最も古い寺院

スコータイ朝が興る以前、クメール帝国時代に建てられたヒンドゥ寺院を仏教寺院に改修したもの。3基あった塔のうち残存するのは1基だけだが、塔の表面には漆喰の装飾が残されている。

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クメール帝国時代の繁栄がわかる

ワット・プラ・パーイ・ルアン

現地名:
Wat Phra Phai Luang
アクセス:
歴史公園メインゲートから車で10分

ワット・サパーン・ヒン Wat Saphan Hin 小高い丘の上の寺院

200mほど石畳でできた参道が続く。レンガ壁を背にして右手を挙げて立つこの仏像は高さが12.5mあり、アタロット仏という。

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仏像は東の方向を見ている。人が少ないので一人歩きは注意

ワット・サパーン・ヒン

現地名:
Wat Saphan Hin
アクセス:
歴史公園メインゲートから車で20分

ワット・チャーン・ローム Wat Chang Lom 象が支える大きな仏塔

中央に建てられているのは、セイロン様式の釣鐘形の仏塔。土台の周囲には三十数頭の象の彫刻が施され、象が仏塔を支えているかのようだ。

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階段を上ると頭頂部まで行くことができる

ワット・チャーン・ローム

現地名:
Wat Chang Lom
アクセス:
歴史公園メインゲートから車で10分

こちらも必見! ラームカムヘン国立博物館 Ramkhamhaeng National Museum スコータイの歴史がわかる

タイ語で初めて書かれた石碑や、スコータイの特徴でもある遊行仏像、クメール帝国時代の美術品など、スコータイやその周辺で発掘された史料を展示。

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貴重な遺物が多数展示されており興味深い

ラームカムヘン国立博物館

現地名:
Ramkhamhaeng National Museum
アクセス:
歴史公園メインゲートから徒歩3分
営業時間:
9:00~16:00
定休日:
無休 

レストラン&ホテル

ドリーム・カフェ Dream Café

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ドリーム・カフェ

現地名:
Dream Café
住所:
86/1 Singhawat Rd.
地図を見る »
アクセス:
ワット・クーハ・スワンから徒歩12分
TEL:
055-61-2081
営業時間:
17:00~22:00
定休日:
無休 

コーヒー・カップ The Coffee Cup

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コーヒー・カップ

現地名:
The Coffee Cup
住所:
5/9 Opposite Side of King Ramkhamhaeng National Museum
地図を見る »
アクセス:
歴史公園メインゲートから徒歩3分
TEL:
055-63-3480
営業時間:
7:00~22:00
定休日:
無休 

タラブリ・リゾート Tharaburi Resort

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タラブリ・リゾート

現地名:
Tharaburi Resort
住所:
321/3 Moo 3 Tambon Muang-Kao Muang
地図を見る »
アクセス:
歴史公園メインゲートから車で7分
TEL:
055-69-7132

ルアン・タイ Ruean Thai

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ルアン・タイ

現地名:
Ruean Thai
住所:
181/20 Soi Pracharuammit, Jarodwithithong Rd.
地図を見る »
アクセス:
ワット・クーハ・スワンから徒歩20分
TEL:
055-61-2444
Webサイト:
http://www.rueanthaihotel.com

観光情報を観光地ごとに紹介する雑誌スタイルの旅行ガイドブック「まっぷるマガジン」。その取材スタッフや編集者が足で集めた「遊ぶ」「食べる」「買う」「見る」「泊る」のおすすめ情報をご紹介しています。

奥付:
この記事の出展元は「まっぷるタイ・バンコク’18」です。掲載されている営業時間や表記などのデータは、2017年2〜3月の取材・調査に基づくものです。諸事情により、料金・価格など、掲載情報が変更になる場合もありますので、ご利用の際には事前にご確認ください。
その他:
●料金、価格の単位は「B(バーツ)」で表示しています。2017年4月現在、1B(バーツ)=約3円です。 ●休業日は、祝祭日や年末年始、臨時休業を除いた定休日のみを表示しています。 ●原則、地名や掲載施設名などはアルファベットで表示しています。地名などのカナ表記については、日本語では表現しきれない微妙な発音もありますので、編集部の判断で統一しています。ブランド名、ホテル名など日本で通用しているものは、その表記に従っています。 ●クレジットカードの利用には、手数料がかかる場合があります。 ※前国王ラーマ9世の崩御を受け、2017年10月まで喪服期間となります。期間中は見学できない施設もあります。

※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。